詳細
学科 産業関係学科
年度 2012
ゼミ名 浦坂 純子
タイトル 日常業務の中で行われる承認の効果-非正規労働者の情緒的組織コミットメントに及ぼす影響-
内容  本論文では、離職率の高さから従業員の定着性の向上が課題とされる飲食業界を対象に、従業員の組織コミットメントを構成する要因に対して、日常業務の中で行われる仕事に関する承認がどの程度影響を及ぼすのか、承認を受けている従業員とそうでない従業員の組織コミットメントのレベルを比較することにより評価する。本論文の分析のために、「飲食業界の仕事に関する意識調査」を2012年11月に実施した。
 分析の結果、仕事に関する承認と従業員の組織コミットメントを構成する要因との間には、統計的に有意な正の相関がみられた。また、仕事に関する承認を、「上からの承認」と「下からの承認」に分類し、それを雇用形態別に見たところ、正規社員の組織コミットメントの構成要因は上から、非正規社員のそれは下からの承認に強く影響を受けていることが示された。この結果から、飲食業界の従業員の定着性を高めるには、仕事に関する承認が一つの影響要因として挙げられる。また、仕事の差別化が難しい飲食業界で、褒めあう組織風土を構築するためには、基幹パートの活用が有効だと考えられる。 
講評  組織コミットメントに関する研究は豊富に存在するが、独自の調査票調査によるデータを用い、飲食業界の正規社員・非正規社員に対象を絞って比較することで、「上からの承認」「下からの承認」という説明力の高い要因に到達したことは評価できる。本論文から導き出されるインプリケーションは、現場にとっても有用だろう。
キーワード1 承認
キーワード2 情緒的組織コミットメント
キーワード3 非正規社員
キーワード4 自己効力感
キーワード5  
戻 る
Copyright (C) Doshisha University All Rights Reserved.