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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 寺井 基博 |
タイトル | 頑張れニッポンの老舗通販! |
内容 | 近年も拡大を続けている通販業界。その媒体は様々で、テレビやカタログ、インターネットなどがある。今も成長し続けているが、その歴史は古く明治時代から存在した。本格的な通販時代が訪れたのは1970年代。この時代に生まれ、現在も業界の売上の上位を占める企業を老舗通販企業という。通販ブームに乗っかり、生まれては消えていった企業が多くある中で生き残り続けた老舗通販企業だが、2000年代から本格化してきたインターネット通販への対応に苦戦し、またネット通販時代から出てきた後発組の通販企業にも圧されて以前より売上が低迷している。一番最近ではテレビ通販でお馴染みの日本直販が経営破綻してしまった。そこで、これから老舗通販企業で社会人として働く身として老舗通販の今後について考えることにした。長年で培ってきた顧客との距離の近さや信頼感が強みであると考え、他社との差別化を図るためにもその強みを活かすことが如何に集客に繋がるかということを考察した。 |
講評 | 提出論文のタイトルは、「労働契約法の制定過程と労使関係」「職人の技能継承」「ベーシックインカムに対する期待の検討」「日本の人事制度の変遷」「フィリピンの住居政策とパシッグ・リバー・プロジェクトの現状」「奈良県と京都市における廃校利活用の実態と課題に関する研究」等々。一瞥してわかるとおりテーマは自由とした。関心のあるテーマならば全力で取り組むことができるのではないかと考えたためだ。学生への事前指導として、目新しいことを書こうとせずに、自分が選んだテーマについて考え抜いたことを書くように勧めた。 自分の考えを書くといっても、まずは先行研究を読んで、議論の枠組みや主要な論点を把握しなければならない。論文の作法として、他者と自己との見解を峻別しなければならない。すると、複数の学生から同じような質問が寄せられる。先行研究の中ですでに書かれてしまっているので、この上「自分の考え」として何を書けばよいのかという内容だ。答えは明瞭である。先行研究の記述をどのように理解し評価したかを書けばよい。これらの作業そこが分析であり、読み手の考えに他ならない。文献研究が単なるコピー&ペーストとならない所以である。 提出された論文は、実証的なもの、思索的なもの、地道な努力が光るもの、苦悶の跡が窺われるものなど多彩であったが、いずれもそこには「現在の自分」が現れている。確かに、考察が不十分なところや論理展開がやや強引なところなど、荒削りな面はある。しかし、筆者の思いが切々と綴られた部分は、自ずと読む者を惹きつける。それは自分自身との対話の深さによるものだろう。 卒業論文の自分を起点として、社会人として新たなスタートを切ってもらいたい。 |
キーワード1 | 老舗通販 |
キーワード2 | 後発組 |
キーワード3 | 顧客との距離 |
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