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学科 産業関係学科
年度 2012
ゼミ名 三山 雅子
タイトル ジェンダーキャップの小さい社会の実現に向けて
内容 日本は女性の労働力活用が不十分である。M字カーブが緩やかになったとはいえまだ存在し、欧米に比べて女性が働き続けることが難しい社会である。高度経済成長期に成立した男性の収入で妻子を養う男性稼ぎ手モデルが維持できていれば女性の労働力活用を急ぐ必要はない。しかし、給与の下落・非正規雇用の増加により男性稼ぎ手モデルの維持は困難である。また、モデル世帯以外の世帯が多数存在している。男性稼ぎ手モデルを標準とした社会政策システムではその恩恵を受けることができず、貧困に陥りやすくなる。上記を踏まえて、日本はジェンダーギャップの小さい、女性も働き続ける選択ができるような仕事と家庭の両立を支援するモデルに変化すべきであると考える。女性の就労継続を阻む要因は、長時間労働と家事・育児等の再生産労働の負担の重さである。女性労働力活用は少子高齢化対策・高い能力の活用・貧困解決というメリットがある。実現に向けて女性の労働力活用が進んだ北欧の事例を参考に考察する。取りうる方策としては長時間労働の是正と保育環境の整備、労働市場環境の整備が考えられる。
講評  3人ほどを除いて、卒論にかける時間が圧倒的に少なすぎたと思う。就活は例年と同じく多くの人が夏休み前に終えていた。なのになぜこうも卒論に取りかかるのが遅いのか不思議であった。このように時間が足りないから、各人のテーマに即して調べるべき資料・文献に当たりきれていない人の方が多かった事は、きわめて残念である。また、ネットともに成長してきたような世代だからこそアナログデータ、つまり活字データをきちんと渉猟してほしいと思う。なぜならば、当たり前だがあらゆるデータがデジタル化されているとは限らないのである。そしてアナログデータへのアクセスはネットのように瞬時にとはいかず、時間がかかるのである。以上の二つはデータに関してである。しかし、難はこれだけではない。データに当たりきれていない場合は、往々にしてデータの分析解釈も不十分であった。別な可能性も考えられるのだが、その点について考察されておらず、ある事柄を主張する時の論理の詰めがあまいのである。どうしてこうなってしまうのか。なぜなのかと考えた時、実社会で働くことと大学で勉強することは別物であると考えているのではないかと思い当たった。しかしこれは浅はかな考えだ。確かに産業関係学科で学んだ産業関係を自己の仕事とする人は数少ないであろう。けれども、産業関係を学ぶ為に必然的に身につけた(と思いたい)調べること、調べたことに基づいて言語で論理的に表現すること――卒業論文もその一つである――は、社会に出てからこそ仕事をする上での武器として、必要とされるものであるからだ。たとえばいずれあなた達の中からも、中期経営計画の立案に携わる人達が出てくるはずである。中期経営計画は事業活動の根幹に関わるものだが、この立案自体、調べることと論理的に思考することなしにはあり得ない。そしてその結果は会社で働く人々に跳ね返ってくるという意味では、中期経営計画の立案とは血の出るものである。ちゃんとした卒論が書けないで、まともなプランが立案できるわけがないと思う。そう考えると、大学にいる今は仕事にそのまま繋がっているのである。

キーワード1 男性稼ぎ手モデル
キーワード2 長時間労働
キーワード3 女性の貧困
キーワード4 ジェンダーギャップ
キーワード5  
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