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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 三山 雅子 |
タイトル | 感情労働と女性販売職の就業環境 |
内容 | 近年、接客業に従事している女性は多い。総務省統計局「労働力調査年報」によると、2010年における卸・小売業に従事する女性の数値は529万人で最も多い。販売従事者は329万人で事務従事者、専門的・技術的職業470万人に次いで多い。1980年代以降、小売業やサービス業などでは労働力の女性化が進んだ。日本ではサービス労働過程研究はまだまだ進んでいないが、先行研究を参考に、「感情労働」と「女性販売職」について考察した。サービス産業、接客、販売職、についてまとめ、今回焦点を当てる対象を小売業の販売職であることを明確にした。 販売職がいきいきとやりがいを持って働くことは、サービスの成果や顧客満足につながる。「感情労働」は、労働者に否定的影響を与えないわけではないが肯定的影響も多い。感情労働と上手く付き合っていくためには、「接客が好き」という気持ちを持つことと「仕事とプライベートの切り替え」をすることが重要である。また、販売職に従事する女性が多いことから、女性の就業環境の整備も重要である。販売従事者の仕事への「飽き」をなくし、人事政策を時代に合ったものに変えていくことが重要である。 |
講評 | 3人ほどを除いて、卒論にかける時間が圧倒的に少なすぎたと思う。就活は例年と同じく多くの人が夏休み前に終えていた。なのになぜこうも卒論に取りかかるのが遅いのか不思議であった。このように時間が足りないから、各人のテーマに即して調べるべき資料・文献に当たりきれていない人の方が多かった事は、きわめて残念である。また、ネットともに成長してきたような世代だからこそアナログデータ、つまり活字データをきちんと渉猟してほしいと思う。なぜならば、当たり前だがあらゆるデータがデジタル化されているとは限らないのである。そしてアナログデータへのアクセスはネットのように瞬時にとはいかず、時間がかかるのである。以上の二つはデータに関してである。しかし、難はこれだけではない。データに当たりきれていない場合は、往々にしてデータの分析解釈も不十分であった。別な可能性も考えられるのだが、その点について考察されておらず、ある事柄を主張する時の論理の詰めがあまいのである。どうしてこうなってしまうのか。なぜなのかと考えた時、実社会で働くことと大学で勉強することは別物であると考えているのではないかと思い当たった。しかしこれは浅はかな考えだ。確かに産業関係学科で学んだ産業関係を自己の仕事とする人は数少ないであろう。けれども、産業関係を学ぶ為に必然的に身につけた(と思いたい)調べること、調べたことに基づいて言語で論理的に表現すること――卒業論文もその一つである――は、社会に出てからこそ仕事をする上での武器として、必要とされるものであるからだ。たとえばいずれあなた達の中からも、中期経営計画の立案に携わる人達が出てくるはずである。中期経営計画は事業活動の根幹に関わるものだが、この立案自体、調べることと論理的に思考することなしにはあり得ない。そしてその結果は会社で働く人々に跳ね返ってくるという意味では、中期経営計画の立案とは血の出るものである。ちゃんとした卒論が書けないで、まともなプランが立案できるわけがないと思う。そう考えると、大学にいる今は仕事にそのまま繋がっているのである。 |
キーワード1 | サービス業 |
キーワード2 | 接客 |
キーワード3 | 感情労働 |
キーワード4 | 女性販売職 |
キーワード5 | |
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