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学科 産業関係学科
年度 2012
ゼミ名 三山 雅子
タイトル 格安航空会社が航空業界に与える影響
内容 格安航空会社、いわゆるLow Cost Carrier(LCC)に関する話題が日本では最近になって盛り上がってきたが、海外では30年以上の歴史がある。世界でのLCCは130社にものぼるが、一方で倒産したLCCも数えきれないほど存在し、激しい競争が行われてきた。よってこれまでのLCCの歴史をたどると同時に、幾多のLCCが姿を消していく中でなぜサウスウエスト航空が生き残り、現在も称賛されているのか、その戦略を述べる。また、LCCのビジネスモデルの特徴について詳しく述べる。格安航空会社の話になると、安全性を心配する声をよく耳にするため、その安全性についても述べる。
 LCCは低運賃で成り立っていることから、これまでの日本の航空会社は高い運賃を取り過ぎであったと言える。しかし日本の航空行政そのものが高コスト体質を助長する仕組みであったことも見逃してはならない。また日本のLCCへの参入が遅く、またLCCの成長が鈍い要因としても、これまでの航空行政が挙げられる。よって、過去から現在に至る日本の航空行政について述べる。そしてアジア・ゲートウェイ構想、成長戦略会議での提言を経て、LCC参入に乗り出した日本の現状、そして今後について述べる。
講評  3人ほどを除いて、卒論にかける時間が圧倒的に少なすぎたと思う。就活は例年と同じく多くの人が夏休み前に終えていた。なのになぜこうも卒論に取りかかるのが遅いのか不思議であった。このように時間が足りないから、各人のテーマに即して調べるべき資料・文献に当たりきれていない人の方が多かった事は、きわめて残念である。また、ネットともに成長してきたような世代だからこそアナログデータ、つまり活字データをきちんと渉猟してほしいと思う。なぜならば、当たり前だがあらゆるデータがデジタル化されているとは限らないのである。そしてアナログデータへのアクセスはネットのように瞬時にとはいかず、時間がかかるのである。以上の二つはデータに関してである。しかし、難はこれだけではない。データに当たりきれていない場合は、往々にしてデータの分析解釈も不十分であった。別な可能性も考えられるのだが、その点について考察されておらず、ある事柄を主張する時の論理の詰めがあまいのである。どうしてこうなってしまうのか。なぜなのかと考えた時、実社会で働くことと大学で勉強することは別物であると考えているのではないかと思い当たった。しかしこれは浅はかな考えだ。確かに産業関係学科で学んだ産業関係を自己の仕事とする人は数少ないであろう。けれども、産業関係を学ぶ為に必然的に身につけた(と思いたい)調べること、調べたことに基づいて言語で論理的に表現すること――卒業論文もその一つである――は、社会に出てからこそ仕事をする上での武器として、必要とされるものであるからだ。たとえばいずれあなた達の中からも、中期経営計画の立案に携わる人達が出てくるはずである。中期経営計画は事業活動の根幹に関わるものだが、この立案自体、調べることと論理的に思考することなしにはあり得ない。そしてその結果は会社で働く人々に跳ね返ってくるという意味では、中期経営計画の立案とは血の出るものである。ちゃんとした卒論が書けないで、まともなプランが立案できるわけがないと思う。そう考えると、大学にいる今は仕事にそのまま繋がっているのである。

キーワード1 LCC
キーワード2 ビジネスモデル
キーワード3 オープンスカイ協定
キーワード4 アジア・ゲートウェイ構想
キーワード5 成長戦略会議
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