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学科 産業関係学科
年度 2012
ゼミ名 三山 雅子
タイトル 大学教育によって「若者が想定する仕事」と「現実の仕事」のミスマッチを緩和できるのか ‐キャリア教育の必要性と可能性‐
内容 この論文は「雇用のミスマッチ」という問題に言及し、「雇用のミスマッチ」を緩和するには大学教育の改革が必要であるという私の主張を述べたものである。始めに、「雇用のミスマッチ」について説明し、各章では私の主張の根拠について述べていく。第一章では「雇用のミスマッチ」の現状、原因について、説明し、教育改革の必要性について言及している。第二章では大学教育改革以外の「雇用のミスマッチ」を緩和する手段としてワークライフバランスについて取り上げている。日本でワークライフバランスを取り入れることの難しさを説明し、「雇用のミスマッチ」を緩和する手段としてワークライフバランスは優れてはいないという事を説明している。そして、第三章では大学教育の現状を解説し、現行の大学教育の問題点を挙げている。そこで浮かび上がった問題点を元に、第四章では大学教育がこれからどうあるべきなのかについて説明している。そして、これからの大学教育にはキャリア教育が必要であり、キャリア教育には「雇用のミスマッチ」緩和する効果があると主張している。そして終章では、大学教育改革の効果は「雇用のミスマッチ」を緩和するだけにとどまらない効果があるという私の主張を述べている。
講評  3人ほどを除いて、卒論にかける時間が圧倒的に少なすぎたと思う。就活は例年と同じく多くの人が夏休み前に終えていた。なのになぜこうも卒論に取りかかるのが遅いのか不思議であった。このように時間が足りないから、各人のテーマに即して調べるべき資料・文献に当たりきれていない人の方が多かった事は、きわめて残念である。また、ネットともに成長してきたような世代だからこそアナログデータ、つまり活字データをきちんと渉猟してほしいと思う。なぜならば、当たり前だがあらゆるデータがデジタル化されているとは限らないのである。そしてアナログデータへのアクセスはネットのように瞬時にとはいかず、時間がかかるのである。以上の二つはデータに関してである。しかし、難はこれだけではない。データに当たりきれていない場合は、往々にしてデータの分析解釈も不十分であった。別な可能性も考えられるのだが、その点について考察されておらず、ある事柄を主張する時の論理の詰めがあまいのである。どうしてこうなってしまうのか。なぜなのかと考えた時、実社会で働くことと大学で勉強することは別物であると考えているのではないかと思い当たった。しかしこれは浅はかな考えだ。確かに産業関係学科で学んだ産業関係を自己の仕事とする人は数少ないであろう。けれども、産業関係を学ぶ為に必然的に身につけた(と思いたい)調べること、調べたことに基づいて言語で論理的に表現すること――卒業論文もその一つである――は、社会に出てからこそ仕事をする上での武器として、必要とされるものであるからだ。たとえばいずれあなた達の中からも、中期経営計画の立案に携わる人達が出てくるはずである。中期経営計画は事業活動の根幹に関わるものだが、この立案自体、調べることと論理的に思考することなしにはあり得ない。そしてその結果は会社で働く人々に跳ね返ってくるという意味では、中期経営計画の立案とは血の出るものである。ちゃんとした卒論が書けないで、まともなプランが立案できるわけがないと思う。そう考えると、大学にいる今は仕事にそのまま繋がっているのである。

キーワード1 雇用のミスマッチ
キーワード2 大学教育
キーワード3 キャリア教育
キーワード4 ワークライフバランス
キーワード5  
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