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学科 産業関係学科
年度 2012
ゼミ名 三山 雅子
タイトル 北欧諸国の労働政策に見るワークライフバランスの実現
内容 この論文では、北欧諸国(ノルウェー、デンマーク、スウェーデン)の労働政策に注目することによって、ワークライフバランス(仕事と生活を調和)の実現方法を模索する。なぜ、上記3か国の北欧諸国に注目するかというと、それらの国々の労働者はワークライフバランスを実現しながら働いているからである。その根拠としては、①上記3か国における平均年間労働時間が日本より短いこと(図1参照)、それにも関わらず、②1人あたりのGDPの順位で、上位に位置していること(図2参照)が挙げられる。②の事実より、それらの国における労働者は、日本(の労働者)よりも、多くの付加価値を生み出していることになる。そこで、私は、上記のような北欧諸国3か国において、日本で見られる労働問題を解決に導くことができる労働政策が行われているのではないかと考えた。ワークライフバランスを実現するためには、労働時間の規制のみならず、様々な労働問題を解決する必要がある。以下では、北欧3か国における労働政策を紹介し、その中から日本に導入できるあるいは促進するべきと感じた労働政策(職業情報の提供、ゴールデン・トライアングル、連帯賃金政策)を選択する。その上で、それらの政策が日本に導入できるかどうか模索し、多様な観点からワークライフバランスの実現を模索する。
講評  3人ほどを除いて、卒論にかける時間が圧倒的に少なすぎたと思う。就活は例年と同じく多くの人が夏休み前に終えていた。なのになぜこうも卒論に取りかかるのが遅いのか不思議であった。このように時間が足りないから、各人のテーマに即して調べるべき資料・文献に当たりきれていない人の方が多かった事は、きわめて残念である。また、ネットともに成長してきたような世代だからこそアナログデータ、つまり活字データをきちんと渉猟してほしいと思う。なぜならば、当たり前だがあらゆるデータがデジタル化されているとは限らないのである。そしてアナログデータへのアクセスはネットのように瞬時にとはいかず、時間がかかるのである。以上の二つはデータに関してである。しかし、難はこれだけではない。データに当たりきれていない場合は、往々にしてデータの分析解釈も不十分であった。別な可能性も考えられるのだが、その点について考察されておらず、ある事柄を主張する時の論理の詰めがあまいのである。どうしてこうなってしまうのか。なぜなのかと考えた時、実社会で働くことと大学で勉強することは別物であると考えているのではないかと思い当たった。しかしこれは浅はかな考えだ。確かに産業関係学科で学んだ産業関係を自己の仕事とする人は数少ないであろう。けれども、産業関係を学ぶ為に必然的に身につけた(と思いたい)調べること、調べたことに基づいて言語で論理的に表現すること――卒業論文もその一つである――は、社会に出てからこそ仕事をする上での武器として、必要とされるものであるからだ。たとえばいずれあなた達の中からも、中期経営計画の立案に携わる人達が出てくるはずである。中期経営計画は事業活動の根幹に関わるものだが、この立案自体、調べることと論理的に思考することなしにはあり得ない。そしてその結果は会社で働く人々に跳ね返ってくるという意味では、中期経営計画の立案とは血の出るものである。ちゃんとした卒論が書けないで、まともなプランが立案できるわけがないと思う。そう考えると、大学にいる今は仕事にそのまま繋がっているのである。

キーワード1 雇用流動性
キーワード2 積極的労働政策
キーワード3 職業情報の提供
キーワード4 ゴールデントライアングル
キーワード5 連帯賃金政策
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