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学科 教育文化学科
年度 2012
ゼミ名 沖田 行司
タイトル 幕末開国期における欧米人の日本人観に関する考察 ー女性を中心にー
内容 外国人は日本人をどのように見ているのだろうか。日本に関する情報が世界に広まった幕末開国期に、現在にも繋がる日本人観が大きく形作られたと筆者は考える。
 本論文では、当時来日した欧米人の記録の中から日本の女性に着目した。おはぐろや遊廓、家庭生活を通じて彼らが捉えた女性は、従来日本で理想とされてきた良妻賢母、慎ましやかで家を守るというイメージに通ずるものであった。社会環境や法制度は整っても、こうしたイメージがいまだ意識という形のない制限となって女性の社会進出を妨げていると考えられる。また、女性の社会的地位に対する世界の評価においても、当時と現在とでは逆転が起きていることが見受けられるのである。
 国際化の進む現代だからこそ、幕末開国期に立ち返って見えてきた女性を中心とした日本人観から、日本の女性や日本社会に対する世界のイメージを自覚し、今後いかに肯定的に変えていくべきか、考えるきっかけとしたい。
講評 毎年、卒業論文の時期が待ち遠しい。なぜなら、論文の作成を通して、初めて学生と向き合うことが出来るからである。毎年のことながら、学生は最初はレポートと卒業論文との区別が明確ではなかったが、本格的に取り組む過程で、隠された才能を余すことなく発揮するようになった。
 前日の夜遅く神戸の出張先から研究室に戻り、遅れている学生と付き合ったこともいい思い出である。「もう少し時間があったらいい論文になったのに」という言葉を聞くだけで、論文指導は成功したと実感した。みんなよく頑張った。

キーワード1 女性
キーワード2 日本人観
キーワード3 幕末
キーワード4 開国
キーワード5  
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