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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 沖田 行司 |
タイトル | 近代日本の道徳教育の変遷史―明治・大正・昭和を 通して― |
内容 | 本研究では第一章において、文明開化の時期に入り、欧米諸国の文化が流入し、富国強兵を掲げて日本が大きく変化していく中での修身科の誕生や社会情勢の中で元田永孚が「教育勅語」を成立させるまでの過程と、勅語に反映されることになる彼の道徳教育観を考察していきたい。 第二章においては、元田が成立に大きく貢献した、「教育勅語」に基づく徳育を 主張した、井上哲次郎と吉田熊次における勅語解釈の変遷を辿っていきたい。社会情勢の変化などに直面しながら彼らがいかにして「教育勅語」を肯定し、近代日本の国民道徳論を形成していったのかを考察していきたい。 第三章においては、軍国主義者などに利用されて否定的な評価を受け、「教育勅 語」発布からの国民道徳論がどのように位置づけられていくのかを辿っていきたい。また、その上で、なお「教育勅語」的な徳育構想をもった吉田茂政権下の文相天野貞祐を取り上げ、彼の徳育に対する思想を考察していきたい。 そして、本研究を通して、「教育勅語」に基づく徳育、つまり儒教の精神に基 づく徳育の肯定的に評価できる部分を考察していきたい。 |
講評 | 毎年、卒業論文の時期が待ち遠しい。なぜなら、論文の作成を通して、初めて学生と向き合うことが出来るからである。毎年のことながら、学生は最初はレポートと卒業論文との区別が明確ではなかったが、本格的に取り組む過程で、隠された才能を余すことなく発揮するようになった。 前日の夜遅く神戸の出張先から研究室に戻り、遅れている学生と付き合ったこともいい思い出である。「もう少し時間があったらいい論文になったのに」という言葉を聞くだけで、論文指導は成功したと実感した。みんなよく頑張った。 |
キーワード1 | 元田永孚 |
キーワード2 | 教育勅語 |
キーワード3 | 道徳教育 |
キーワード4 | 近代 |
キーワード5 | |
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