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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 吉田 亮 |
タイトル | 19世紀半ばにおけるアフリカ帰還運動の再考 ―アメリカ植民地協会機関誌The African Repositoryに描かれた宣教師像― |
内容 | 本研究はアメリカプロテスタント社会改良団体によって展開された奴隷制廃止運動(アボリショニズム)、特に「アフリカ帰還運動」において、宣教師による海外伝道が重要視された要因を考察した。従来のアメリカ史の研究では、運動を推進する団体とその実態を担う宣教師の相互関係から、この運動を捉える視点がない。そこで本研究では、19世紀半ばの「アフリカ帰還運動」を、運動を率いた団体と宣教師の相互関係から捉え直すことを試みた。第一章で19世紀半ばのアメリカの時代状況を歴史的文脈から説明した上で、第二章・第三章にかけては、アメリカ植民協会機関誌The African Repositoryを使用しながら、協会と宣教師の相互作用を考察する。この両者の相互作用に着目することで、「アフリカ帰還運動」に新たな解釈をもたらすことが可能になる。同運動がアメリカ社会のアボリショニズムにとって、従来のアメリカ史の研究が扱ってこなかった新たな選択肢として機能していたことを、本研究を通して証明したい。 |
講評 | 「19世紀半ばにおけるアフリカ帰還運動の再考-アメリカ植民協会機関誌The African Repositoryに描かれた宣教師像-」は、植民協会によるアメリカ黒人のアフリカ帰還運動に、プロテスタントによるアフリカ伝道が及ぼした影響を、特に南部バプテスト派宣教師の言説分析を行うことで、検討している。宣教師が植民協会による帰還運動の意味づけの変化に関わっているという指摘は意義深く、アメリカ史における黒人帰還運動自体の再解釈につながる重要な提起である。 |
キーワード1 | 文明化 |
キーワード2 | アフリカ帰還運動 |
キーワード3 | 宣教師 |
キーワード4 | アフリカ観 |
キーワード5 | |
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