詳細 | |
---|---|
学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 吉田 亮 |
タイトル | 19世紀後半、アメリカ女性プロテスタントによる先住民文明化とその役割 ―1883-1893年、WNIAの活動を事例に― |
内容 | これまでのアメリカプロテスタントによる先住民「文明化」活動は、先住民を「非文明人」である文化剥奪の対象とみなし、白人社会への同化を目指す、プロテスタントから先住民への一方向のみの影響が描かれてきた。本研究は、相互関係を捉える社会史の立場から、全国女性先住民協会(WNIA)が行った先住民「文明化」活動を捉えることで、これまでの研究にはなかった新たな「文明化」の実態とアメリカ社会に対する影響を考察するものである。 19世紀後半のアメリカ社会において、WNIAは先住民部族に対する「衛生事業」や「裁縫事業」などの「文明化」活動を通して、先住民は独自の価値ある文化を持つ「文明人」であるという認識をアメリカ社会に提示し、先住民部族の自立化を目指して活動を展開していったということが新たに明らかになった。それだけではなく、特に衛生事業を通して、当時の白人プロテスタント女性によって盛り上がりを見せていた社会改良運動に、これまで認識されていなかった新たな視点を提示していったということが、本研究によって明らかになった。 |
講評 | 「19世紀後半、アメリカ女性プロテスタントによる先住民文明化とその役割-1883~1893年、WNIAの活動を事例に-」は、アメリカ女性プロテスタント団体による先住民伝道活動を検討することで、プロテスタント伝道と先住民の文明化の相関関係を再検討するものである。WNIAの先住民活動が、先住民の文化再生だけでなく、女性プロテスタントが先導していた当時の社会改良運動に新視点を提示するものであったことを指摘した点は斬新である。 |
キーワード1 | アメリカ先住民 |
キーワード2 | 文明化 |
キーワード3 | アメリカプロテスタント女性 |
キーワード4 | 社会改良運動 |
キーワード5 | 社会史 |
戻 る |