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学科 | 社会学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 日本人大学生が長期留学をしない要因―準拠集団に焦点を当てた留学の促進要因・阻害要因を中心に― |
内容 | 若者が内向き志向の傾向にあると近頃よく耳にするが、本当にそうなのだろうか。日本人の留学生数は減少し続けているが、日本人大学生の留学生数は増加し続けている。しかし、大幅に増えているのは1か月未満の短期留学で、半年以上の留学をする日本人大学生の留学生数はあまり伸びていない。では、日本人大学生はなぜ長期留学をしないのだろうか。本稿では、長期留学をした学生・長期留学をしなかった学生にインタビュー調査を行い、それぞれの学生に影響を与えていた留学に行くことを促進する要因と留学に行くことを阻害する要因を知り、比較することによって日本人大学生が長期留学をしない要因を明らかにすることを目的としている。インタビューの際には、学生の「準拠集団」に焦点を当てた。長期留学をしなかった学生には周りに長期留学経験のある友達などの準拠集団がおらず、強い留学促進要因がなかったことなどが分かった。 |
講評 | 本論文は日本人学生が長期留学しないことに対する促進要因と阻害要因について着目したものである。近年、若者の留学が減少していると言われている中、実際には若年層の留学は近年増加の一途を辿っており、マスメディアの報道に誤りがあることを指摘した上で、増加しているのは主に短期留学であり、長期留学は横ばい状態であることを確認している。その中で長期留学を決意する学生と短期留学もしくは留学しないという選択をする学生の違いをインタビュー調査によって明らかにしている。主な要因は周囲の友人、知人、家族に海外生活経験者、留学経験者の有無が最も強く影響しており、学生を取り巻く社会的環境の重要性を見いだした。ただし、留学しない学生には経済的な理由、現在の所属集団でのリーダー的立場から、愛他的な意味で留学をしないという理由も発見された。 |
キーワード1 | 留学 |
キーワード2 | 内向き志向 |
キーワード3 | 準拠集団 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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