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学科 社会学科
年度 2013
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 商店街組織における小規模店舗の展開と事業の取り組み―京都三条会商店街の事例―
内容 本稿は京都市中京区にある京都三条会商店街における、商店街内での店員、振興組合事務員が店や顧客、組合組織に対してもつ意識にどのような特徴があるのか、そして全国の商店街の店舗数が減少傾向である中で、なぜ京都三条会商店街内の店舗数が増加傾向にあるのか、また活気に満ちた商店街運営はどのようになされているのかという問題を設定し、インタビュー調査によって、それを明らかにしたものである。分析の結果、明らかになったことは、4点である。1つ目は主な利用客層である地域住民に加えて観光客など幅広い層の客に親しまれていることである。2つ目は理事長をはじめとした振興組合には全店が加盟しており組合費収入などによって財務基盤が安定していることがある。3つ目はスタンプ事業やイベントに資金を投入することができ、力を入れていることである。4つ目は、参上隊という青年部をはじめ、店同士や客とのつながりへの意識が強いことである。
講評  本論文は近年シャッター商店街が多い中、現在も活況を見せている京都の三条商店街の繁栄の要因について参与観察、インタビュー調査を行ったものである。本研究は同商店街への調査依頼、現場でのボランティアなど、学生にとって非常に勇気の必要な外部の社会人の人々への交渉を能動的に行い、現場の人々に受け入れられる努力の結果、行われた調査である。三条商店街には長い歴史があるが、閉店する店舗だけでなく、毎年新しい店舗が入り、また地元住民だけなく、全国から人々が集まる凝集性をもった店舗も存在する。さらに地元住民、外国人観光客など多様な人々が楽しめるイベントを企画するなど、商店街の維持に強い推進力となっている「参上隊」の存在が重要であること、その他、商店街維持のしくみについての構造的要因、店主の働きがいなど丁寧に描かれた労作である。
キーワード1 商店街
キーワード2 つながり
キーワード3 経営
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