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学科 社会学科
年度 2013
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 韓国における教育格差の研究
内容 韓国は、歴史的、世界的に見ても、経済成長に大きな影響を及ぼした原因として、教育が挙げられる国の一つだ。韓国経済が40年の間に高度成長ができたのは、教育によるところが大きい。韓国の教育熱は異常であるとよく言われている。韓国の小中高と大学の公教育費の民間負担率が、12年連続OECD(経済協力開発機構)加盟国の中で1位となっているのがこの証拠だ。しかし、このような過度の教育熱が最近では批判を受けている。韓国の異常な教育熱から生じる様々な社会問題の中で、最近話題になっているのは、Education Poor現象である。Education Poorとは、子供の教育支出費用に給料の半分以上を使っていて、経済環境が混乱してしまった家庭の事を指す流行語だ。そして、親の所得差による教育投資支出の差が大きくなり、高所得層や低所得層の賃金格差がさらに大きくなるにつれて、教育格差の問題が深刻になっている。子どもへの教育投資が子どもの学歴格差を生み、結果として親の経済的地位が子どもの経済的地位に連結されるという、階層移動における強い軸が形成されている可能性が明らかになった。
講評 韓国での教育の階層間格差に注目し、経済階層の再生産を検討した論文である。日本ではあまり知られていないデータを呈示し、興味深い内容になっている。階層間の経済格差が、教育格差につながり、それがその後の子どもの経済格差につながる可能性は示唆されたが、韓国での研究の紹介だけでなく、何らかの独自の観察や分析が加わると良くなったと考えられる。
キーワード1 教育格差
キーワード2 韓国の教育
キーワード3 学歴社会
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