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学科 | 社会学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 尾嶋 史章 |
タイトル | 「ゆとり教育」批判はなぜ支持されたのか‐「不安の共有」に着目して‐ |
内容 | 1989年度、1998年度改訂の学習指導要領で育ってきた世代が、「ゆとり世代」として揶揄されるようになって早数年が過ぎようとしている。「ゆとり世代が・・・」という主語で始まる会話は、多くの場合が「ゆとり」を批判する形で行われる。「ゆとり教育」と呼ばれる1989年度、1998年度改訂版学習指導要領は、なぜここまで批判されることになったのだろうか。そこには、「イデオロギー」と「社会状態」のずれに伴う「不安の共有」という社会的要因があったという仮説を見出すことができる。その一連の流れを、「ゆとり教育」の本質や、その社会的背景についての解説、「ゆとり教育」批判者たちの不安を煽る手法の展開の様子を概観することで確認した。そして、その批判者たちや、彼らに影響を受けた一般の人々の背景には、国家が目指そうとする「イデオロギー」を受け入れられないことによる「不安感」が存在し、それがリスク社会論の中で主張される「不安の共有」を生み出していた可能性が示された。 |
講評 | 「ゆとり教育」がなぜ批判されたのかを、当時の議論をもとに検討した論文である。議論の論点は整理されたが、こうした批判が大きくなった社会的な背景の説明がまだ不十分で、その点に早くから注目して検討すると、より社会学的な論文になったと考えられる。 |
キーワード1 | ゆとり教育 |
キーワード2 | 不安の共有 |
キーワード3 | イデオロギーと社会状態 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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