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学科 社会学科
年度 2013
ゼミ名 立木 茂雄
タイトル 地蔵盆が簡略化される要因について ―4地域の地蔵盆を比較して―
内容 地蔵盆とは、町内の地蔵を祀りその地域で暮らす子ども達の健やかな成長を願う年中行事である。住民自治と深く関わりながらこれまで伝承され、京都のほとんどの地域で盛大に行われてきた地蔵盆であるが、近年では衰退、または消滅している町内が多いという。実際に筆者の住む地域でも少し前までは丸1日かけて行われていた地蔵盆が、現在では1時間半で終了するなど大きく簡略化されている。どのような経緯で地蔵盆は簡略化されてしまったのか。
 本稿では、京都市内の中心部に位置する星池町の4カ所で行なわれている地蔵盆の変遷について、それぞれの町内会長にインタビューを行ない地蔵盆が簡略化される原因について分析した。その結果、子どもが少なくなると運営のための寄付金が集まりにくくなるため、それまでと同じような内容で続けにくくなることがわかった。
また、そのような状況でも定年を過ぎた年配者が会長を務める町内では保守的にそれまでのやり方を継続しようとするが、逆に現役世代が会長を務める町内での地蔵盆は大きく形を変えているということが明らかになった。
講評 京都市中京区星池町内の4地区でのインタビュー調査をもとに、地蔵盆の簡略化に影響を及ぼす人口動態的な要因(少子化による寄付金の減少)と、地域組織の役員の特徴(働き盛り層ほど時代の流れに適合的・合理的な対応をしている)との関係を社会学的に明らかにしています。
キーワード1 町内会
キーワード2 地蔵盆
キーワード3 簡略化
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