詳細
学科 社会学科
年度 2013
ゼミ名 鵜飼 孝造
タイトル 「ファストファッション ―流行から見る産業の現在と未来―」
内容 ファストファッションとは、最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態を指す。近年のファッション産業では、このファストファッションの勢いが世界的に加速しているが、ただ価格が安いだけでは生き残れない時代となった。かつて半永久消費材であった衣料品が急速に賞味期限の短い消費材へと変わりつつある中で、現代社会はファッションに対して何を重視するのか。
本稿では、ファッションの歴史、流行のメカニズムや特徴、現在の主要ファストブランドの戦略について述べた。さらには、ファッション都市といわれるバルセロナ・ニューヨーク、加えて大阪の3都市において、現地視察とファストブランド購入者に対する街頭アンケート調査を行い、ファストファッションの実情を探った。そこからファストファッションが流行る理由や社会的背景、求められるもの、またファッションという存在の変遷を明らかにし、近い未来のファッションの姿を予想する。
講評 この論文は近年、急速に成長しているファストファッション産業について、その歴史と概要をまとめた上で、後半ではバルセロナ、ニューヨーク、大阪の3地点でおこなった街頭調査の結果を分析している。3つの言語のアンケート調査を実施する計画を聞いたときは、半信半疑だったし心配でもあったが、実際にニューヨーク研修中に五番街で調査を敢行する姿に接して、私は脱帽した。従来のファッションブランドとは反対に、何百人ものデザイナーと契約工場によって1ヵ月にも満たないサイクルで次々と新しいデザインの低価格製品をつくらせて売り切るビジネスモデルは、まさにIT産業と同じである。そして、ファッションが、デザイナーと生産現場とマーケットの複雑な組み合わせ=ネットワーク産業へと変貌する実態を析出する力量に大変感心した。
キーワード1 ファストファッション
キーワード2 流行
キーワード3 自分らしさ
キーワード4  
キーワード5  
戻 る
Copyright (C) Doshisha University All Rights Reserved.