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学科 社会福祉学科
年度 2008
ゼミ名 木原 活信
タイトル 認知症ケアにおけるバリデーションの有効性について -京都市の高齢者施設への調査を通して-
内容 近年、認知症者は増加傾向にある。実際の認知症ケアにおいて、介護者は無意識に認知症者に失礼な態度をとっている。その現状を改善するために本稿ではアメリカ人のソーシャルワーカー修士ナオミ・フェイルが生みだした、認知症者とのコミュニケーション法であるバリデーションについて述べた。京都市の高齢者施設へアンケート調査とインタビュー調査を行ったが、アンケート調査では、施設でのバリデーションの認知度は高いが、取り入れている施設はほとんどないことが分かった。インタビュー調査では、バリデーションによって認知症者の感情が引き出せた事例などを聞くことができた。バリデーションでは、認知症者の行動を否定することなく、介護者が認知症者の世界に入っていく。認知症者の感情や真のニーズを引き出すことができることから、認知症者の尊厳を守り、介護者との信頼関係を築く一手段として、バリデーションは認知症ケアに有効だと考えた。
講評 卒論のテーマ設定は、各自の自由に任せてあるので、それなりに自分自身の関心課題がかなり反映されているものと思われる。福祉領域のなかでも児童から高齢者、精神保健、病の課題、そして死の課題と広がりがあるものであった。現代という時代を反映してか、夫婦、離婚問題、ひきこもり問題、日本在住の外国人の子供と多文化などの新しいテーマもあったが、古くてなお未だ客観的な答えのない「生老病死」という課題に集約される。
キーワード1 認知症
キーワード2 バリデーション
キーワード3 ナオミ・フェイル
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