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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2008 |
ゼミ名 | 空閑 浩人 |
タイトル | 孤立を防ぐ「セルフケア」の力 ―JR福知山線脱線事故被害者の想いを言葉に― |
内容 | 2005年4月25日に発生したJR福知山線脱線事故。ただ電車に乗っていただけで「被害者」となってしまった方々が、様々な想いを抱きながら存在する。しかし、世間から事故はすっかり過去のものとなってしまっているのではないだろうか。本稿では、事故から現在までの被害者の「忘れたい」「忘れられない」様々な悩み、苦しみ、葛藤を明らかにした。又、悩み苦しみながらも、事故を過去のものとしてではなく、「忘れない」と現在、未来へ共に生きていこうとする被害者の様々な想いを、当事者でない私の立場で言葉にした。 時間と共に増す社会とのギャップを最大の苦しみ「孤立」とし、孤立を防ぐために必要な力を「セルフケア」、自分自身で自分をケアし、自分を操る力と考え、その「セルフケア」の力を高めるために欠かせない「周囲」の支えの必要性について論じた。「忘れられない」と事故の記憶に捉われるのではなく、「忘れない」と自分で記憶をコントロールできるようになるとき、被害者の方は「被害者」としてだけではない、「その人」としての生活が社会の中で再び始まるのである。 |
講評 | 今年度のゼミ全体に共通するテーマは「ケア論」だったと思います。子どもや若者、高齢者、障害をもつ人々、何らかの生きづらさを抱える人々の誰もが、お互いに支え合うことができる社会、そのような社会のなかで誰もがお互いにケアし、ケアされる関係のなかにこそ一人ひとりの生活の安定や幸福があるということ、そしてどうすればそのような関係が共有していけるのかという問いなどについて、一緒に学び、考えたことが、それぞれの卒業論文で表現されていると思います。 |
キーワード1 | 忘れたい |
キーワード2 | 忘れられない |
キーワード3 | 忘れない |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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