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学科 社会福祉学科
年度 2013
ゼミ名 黒木 保博
タイトル スクールソーシャルワーカーの役割と専門性についての考察
内容  近年、児童による問題行動は増加の一途をたどり、その背景にある家庭の形態も多様化している。問題解決をはかる教員も疲弊しており、学校側の対策も困難を要している。そういった背景の中スクールソーシャルワーカーという福祉人材が学校へ入るという試みが2008年に国主導で行われた。本論ではスクールソーシャルワーカーの先進国であるアメリカとの比較を用いて日本におけるスクールソーシャルワーカーの現状、また求められる活動を示し、そういった活動内容を通して明らかになった「専門性」といった課題に焦点を当てた。求められる活動を最大限行える資格所有者の採用及び、スクールソーシャルワーカーを学ぶ学生たちの視点からスクールソーシャルワーカーの職業としての安定化を提案することで課題である「専門性」の向上を図り、スクールソーシャルワーカーが子どもたちにとってより良い支援を行えるよう一考察を述べた。
講評 すでにゼミ生には伝えているが、黒木ゼミの卒業論文評価項目は次の通りである。1)論旨の明快性(一貫性) 2)着目点、3)準備力(作成発表内容等)、4)構成力、5)文献の収集、6)文献の応用、7)表現力、8)卒業発表会内容、を各項目で評価し、総合点とする。
1, 例年通りに3)「準備力」は、二極化した。専門演習クラスにおける発表準備、発表内容、レジュメ内容での評価となる。5)の文献収集、6)文献応用と密接な関連を持っている、テーマ設定・提出は、ほぼ一斉にできたものの、準備に時間、エネルギーを費やしていく卒論作成への熱意や積極性で差が出てきたと思われる。
2, 2)着目点については、そのテーマ・内容に着目した各自の問題性・課題性との関連で評価できた。自分の思いと証しからよく理解できた。
3, 1)論旨の明快性(一貫性)、4)構成力、7)表現力に関しては、例年以上によくできている論文が多かった。
4, ゼミクラスでは常々「激励」の意味を込めて伝えてきたことである。卒論作成過程と提出出来た卒論内容こそが大学生時代の学びの集大成である。講義科目はいわば「受動的姿勢」で良かったが、卒論作成は主体的、能動的に自らが創り出していくことでもあった。各自のいろいろな動機から徐々にテーマを絞り、文献や資料を集め、これを読破・分析・整理した。自分の疑問点からどうすれば仮説を導き出し、それを論証するために論文を書いたという事実が、卒論成果として残ったと思う。多くのゼミ生は自分自身との戦いであったと思う。苦しい思いをしながら作成作業をした。多くの人はこのような長文を書くことは今後の人生においては経験しないであろうと思われる。自分はあの卒論を書き上げたのだという自信だけはもって卒業して欲しい。もちろん、自分に厳しく自分を鼓舞して作成に立ち向かった人と、できるだけ自分との戦いを調整しながら作成した人とに区分できるかもしれない。
最後に、私とゼミ生の「仲介者」として、ゼミ生の相談に気軽に、またこまめに文献指導や作成助言をしてくれたTAの大学院生に感謝の言葉を述べておきたい。
キーワード1 「スクールソーシャルワーカー」
キーワード2 「専門性」
キーワード3 「スーパーバイザー」
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