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学科 | メディア学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 竹内 長武 |
タイトル | 妖怪はどのようにキャラクター化していったのか |
内容 | 「妖怪」は、人々が理解不能な出来事を解釈するための、文化的装置として誕生した。異常な出来事を全て妖怪のせいにすることで、人間は恐怖をコントロールしてきた。妖怪は民間伝承の中で生き、図像は与えられていなかったが、現実世界においてリアリティを帯びた存在であった。しかし博物学的思考/嗜好のブームにより、人間の妖怪に対する認識は大きく変容する。人間は妖怪を、伝承や説話などの意味の世界から完全に切り離し、名称と図像をあたえて分類・情報化した。こうして妖怪は、意味よりも視覚的要素の役割が大きい「表象」となった。これはまさに、現代で言うところの「キャラクター」であると言える。そしてキャラクターとなった妖怪は、完全にリアリティを喪失し、フィクションとしての人間の娯楽の題材へと変わっていった。 |
講評 | 2013年度の卒業研究は、きわめてバラエティに富んでいた。テレビのアイドル像、漫画の表現規制、妖怪のキャラクター化、ボーカロイト、表現の自由など、さまざまであった。アニメ、ゲーム、漫画、小説、表現規制など多岐にわたる。各人の関心や熱い思いが、個々の論文に反映されていて、読み応えがあった。資料的にはさらに探索すべき余地のある論考もあるが、取り上げたテーマに対する真摯な態度には、共感できるものが多かった。なかには400字で200枚近い力作もあり、熱意のほどがうかがえた。今年のゼミ生の数は30名近く。多人数であったため、個人指導という点では十分な指導が行えなかった点が反省点としてある。しかし、みんなそれぞれよくがんばったと思う。(竹内ゼミ) |
キーワード1 | 妖怪 |
キーワード2 | キャラクター |
キーワード3 | キャラクター化 |
キーワード4 | 民間伝承 |
キーワード5 | 表象 |
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