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学科 | メディア学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 竹内 長武 |
タイトル | 名探偵コナンにおけるアイデンティティ~工藤新一と江戸川コナンの間で~ |
内容 | 身体が小さくなり、江戸川コナンとして生活する工藤新一は、子供へのステレオタイプ、肉体的ギャップに苦しんでいた。しかし、阿笠博士による発明品、持ち前の推理力を上手く活用し、元の新一の頃の社会的地位を取り戻しつつアイデンティティを保っている。コナンは、あくまで新一のアイデンティティの一端でしかない。だが、新一である事を隠さなければならず、極少数の者以外はコナンの正体は新一と知らず、世間でコナンというキャラが一人歩きしている。この状況は、現代社会にリンクしている。漫画・アニメが浸透した社会において、人間の人格や性格は、記号的に捉える傾向にある。平面的な記号でしかないキャラをアイデンティティと勘違いして、それを安定させるためにコミュニケーションをとる。それにより本来のアイデンティティが蝕まれていく。これが、キャラ化社会の現実である。よって江戸川コナンは、現代社会のアイデンティティを考える上で、象徴的な存在と言える。 |
講評 | 2013年度の卒業研究は、きわめてバラエティに富んでいた。テレビのアイドル像、漫画の表現規制、妖怪のキャラクター化、ボーカロイト、表現の自由など、さまざまであった。アニメ、ゲーム、漫画、小説、表現規制など多岐にわたる。各人の関心や熱い思いが、個々の論文に反映されていて、読み応えがあった。資料的にはさらに探索すべき余地のある論考もあるが、取り上げたテーマに対する真摯な態度には、共感できるものが多かった。なかには400字で200枚近い力作もあり、熱意のほどがうかがえた。今年のゼミ生の数は30名近く。多人数であったため、個人指導という点では十分な指導が行えなかった点が反省点としてある。しかし、みんなそれぞれよくがんばったと思う。(竹内ゼミ) |
キーワード1 | アイデンティティ |
キーワード2 | ステレオタイプ |
キーワード3 | キャラ |
キーワード4 | キャラ・コミュニケーション |
キーワード5 | キャラ化 |
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