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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 三山 雅子 |
タイトル | 理想の社会の実現 ―労働環境、社会制度の向上を通して― |
内容 | 日本の社会で今、貧困層が拡大している。グローバル化による国際競争の激化、ブルーカラー賃金の低下にともない、非正規雇用者が増加している。それにも関わらず、年功賃金と終身雇用がベースの「男性稼ぎ型」の従来型労働モデルに則した、時代に適応していない年金偏重型の社会保障が依然残っている。家族形態や雇用形態が多様になった今日、これまでの社会保障は機能不全に陥っていて、ワーキングプア、単身女性の貧困などの問題を引き起こしている。女性の社会進出も他先進国に比べて遅れており、人的資源の浪費が起こっている。このような問題の山積している労働市場には優秀な労働者は集まって来ず、競争力は低下する一方である。このままだと日本社会は衰退していき、人々の生活もますます苦しくなる。 この論文では、日本で今何が起きているのかを多数の視点から考察し、諸外国との対比も含めて、今後日本はどのように変化していくべきなのか、今の社会においてどういった施策が求められているのかについて分析した。 日本の社会で今、貧困層が拡大している。グローバル化による国際競争の激化、ブルーカラー賃金の低下にともない、非正規雇用者が増加している。それにも関わらず、年功賃金と終身雇用がベースの「男性稼ぎ型」の従来型労働モデルに則した、時代に適応していない年金偏重型の社会保障が依然残っている。家族形態や雇用形態が多様になった今日、これまでの社会保障は機能不全に陥っていて、ワーキングプア、単身女性の貧困などの問題を引き起こしている。女性の社会進出も他先進国に比べて遅れており、人的資源の浪費が起こっている。このような問題の山積している労働市場には優秀な労働者は集まって来ず、競争力は低下する一方である。このままだと日本社会は衰退していき、人々の生活も ますます苦しくなる。 この論文では、日本で今何が起きているのかを多数の視点から考察し、諸外国との対比も含めて、今後日本はどのように変化していくべきなのか、今の社会においてどういった施策が求められているのかについて分析した。 |
講評 | 介護現場への外国人労働者の受け入れ、日本に適した成果主義とは、日本農業とTPP、過労死や長時間労働、教育格差、児童虐待と貧困保育サービスの拡充と保育士の労働、中国の人事システム、大学教育の質向上と構造改革等、今年も卒論のテーマはさまざまであった。テーマはさまざまであるけれど、どの卒論も書いた学生にとっては、そのテーマを選ぶ必然性があるものである事は、卒論授業を通して感じていた。つまりゼミ生の今という時代に対するアンテナは確かに鋭敏なのである。 しかし、必然的に掲げられたテーマについてどれだけ迫り得たかというと、やはり今年も二極分化していたと思う。毎年、私のゼミではEVE前に卒論の草稿を提出してもらう。その時点で、ネットに漂っている情報を適当にまとめて卒論にしたものとある程度文献にあたって、文献と格闘しながら書いたものに分かれていた。つまり卒論にかけた時間が全く違っていた。つまり、テーマに対する本気度が異なっているように見受けられた。 なぜこうなってしまうのか。それはやはり学ぶという事に対する浅薄な理解の故ではないかと思う。これは、つまりはそのようなゼミの時間しか皆さんと共有できなかった私の自戒にも他ならないのだが、学ぶことは各種の試験を突破するためであって、どうも働き生きていくこの自分とは無関係と思われているように見える。しかし、学ぶ事は働き生きていく上での最大の武器なのだ。 皆さんが卒論に取り組み始めた頃に、3年ほど前に卒業したゼミ生が訪ねて来てくれた。彼が担当しているのは京都の中心部の再開発である。中心部の再活性化には女の人がとにかく来てくれる、住んでくれる町にしなければいけないが、なにかそのヒントになる事はないかだろうかといって、会いに来てくれたのだ。その時、彼は手ぶらで来たのではなかった。自分なりに調べたデータをまとめたレジュメを手に現れた。彼が言うには、町の開発には感性が必要であることは間違いないけど、これだっという感覚を説得的に他者に伝えるには論理、つまりデータが必要不可欠だからだそうだ。 彼の作ったレジュメをみた時、産業関係実習での発表と似たことをしているのだと思った。もちろん単なる発表ではない。それによって組織が動き、お金が投下され、事実として町が変わる。そういう意味では学校の勉強とは違う。しかし、そこで彼が使用している手法は間違いなく大学で身につけた事と重なっていた。 |
キーワード1 | 貧困 |
キーワード2 | 非正規雇用 |
キーワード3 | 年金偏重型社会保障 |
キーワード4 | 女性の社会進出 |
キーワード5 | |
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