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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 三山 雅子 |
タイトル | 「男女平等参画社会」仕事も家庭も共に暮らしやすい世の中へ |
内容 | 男女参画社会に対する政府や企業の取り組みによって、女性の社会進出は一歩ずつではあるが進んだように思える。均等法や育児休業法は女性の働く環境を改善させた。しかし、いまだ日本の女性の社会進出は遅れている。それは、「男は仕事、女は家庭」という固定観念から来るジェンダーバイアスが色濃く残るからだ。しかし以前はそれでも社会が成り立っていた現実があった。しかし、現在は男性非正規、年収200万円以下のワーキングプアの増加等、もはや男性が女性を養う時代は終焉を迎え、男女共働きが増加傾向にある。そのような中、男女が共に協力して、暮らしやすい世の中を目指す必要がある。男性の家庭進出は女性の家事負担を減らし女性の社会進出にとってなくてはならない事であるが、現在の日本は諸外国と比べても女性の家事、育児時間はかなり長く、一方で男性はほとんど参加しない。これにはジェンダーバイアスが大きく関係している。ジェンダーバイアスを改める事は大変難しい事であるが、政府や企業が強制的に育休や時短勤務等を取らせ、男女の格差を埋める事で、男性の家事参加や管理的な立場にいる女性が「当たり前の事として」ある環境を作り、男女共に仕事も家庭も参加できる世の中を目指すべきである。 |
講評 | 介護現場への外国人労働者の受け入れ、日本に適した成果主義とは、日本農業とTPP、過労死や長時間労働、教育格差、児童虐待と貧困保育サービスの拡充と保育士の労働、中国の人事システム、大学教育の質向上と構造改革等、今年も卒論のテーマはさまざまであった。テーマはさまざまであるけれど、どの卒論も書いた学生にとっては、そのテーマを選ぶ必然性があるものである事は、卒論授業を通して感じていた。つまりゼミ生の今という時代に対するアンテナは確かに鋭敏なのである。 しかし、必然的に掲げられたテーマについてどれだけ迫り得たかというと、やはり今年も二極分化していたと思う。毎年、私のゼミではEVE前に卒論の草稿を提出してもらう。その時点で、ネットに漂っている情報を適当にまとめて卒論にしたものとある程度文献にあたって、文献と格闘しながら書いたものに分かれていた。つまり卒論にかけた時間が全く違っていた。つまり、テーマに対する本気度が異なっているように見受けられた。 なぜこうなってしまうのか。それはやはり学ぶという事に対する浅薄な理解の故ではないかと思う。これは、つまりはそのようなゼミの時間しか皆さんと共有できなかった私の自戒にも他ならないのだが、学ぶことは各種の試験を突破するためであって、どうも働き生きていくこの自分とは無関係と思われているように見える。しかし、学ぶ事は働き生きていく上での最大の武器なのだ。 皆さんが卒論に取り組み始めた頃に、3年ほど前に卒業したゼミ生が訪ねて来てくれた。彼が担当しているのは京都の中心部の再開発である。中心部の再活性化には女の人がとにかく来てくれる、住んでくれる町にしなければいけないが、なにかそのヒントになる事はないかだろうかといって、会いに来てくれたのだ。その時、彼は手ぶらで来たのではなかった。自分なりに調べたデータをまとめたレジュメを手に現れた。彼が言うには、町の開発には感性が必要であることは間違いないけど、これだっという感覚を説得的に他者に伝えるには論理、つまりデータが必要不可欠だからだそうだ。 彼の作ったレジュメをみた時、産業関係実習での発表と似たことをしているのだと思った。もちろん単なる発表ではない。それによって組織が動き、お金が投下され、事実として町が変わる。そういう意味では学校の勉強とは違う。しかし、そこで彼が使用している手法は間違いなく大学で身につけた事と重なっていた。 |
キーワード1 | ジェンダーバイアス |
キーワード2 | 女性の社会進出 |
キーワード3 | 男性の家庭進出 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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