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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 吉田 亮 |
タイトル | 戦間期のアメリカ日系二世による「アメリカ化」運動 ―1934年から1941年の二世ウィークを事例に― |
内容 | 本研究は、第二次世界大戦前のアメリカにおいて日系二世がどのような「アメリカ化」運動を展開していたのかということについて焦点を当てた。その中で、先行研究では日系二世が日系コミュニティ内でのみ人的関係を築いていたとされており、「アメリカ化」を同化の意味で捉えていた。課題として、筆者は「アメリカ化」を同化と自文化のアピールの混合であると捉えなおし、日系二世のホスト社会に対するアプローチを考察した。第一章では20世紀前半の日系二世の歴史的背景を分析し、第二章、第三章では日系二世のフェスティバル、二世ウィークを事例として取り上げ、その中の女性の活躍に着目することで、日系二世の「アメリカ化」運動の実態を分析した。本研究における考察を通して、日系二世の「アメリカ化」に新たな視点を提示したい。 |
講評 | 「戦間期のアメリカ日系二世による『アメリカ化』運動?1934年から1941年の二世ウィークを事例に?」は、ロサンゼルスのリトルトーキョーで1934年以来毎年開催されている二世ウィークを、同時期に日系二世が展開したアメリカ化運動と関連づけ、その意味合いを明らかにしている。特に、30年代後半期、日米関係が悪化する時期に、二世女性が中心的役割を果たす日本文化プログラム(活花、茶の湯等)が、アメリカ社会の日本文化に対するイメージアップのためだけでなく、苦悩するアメリカ女性達全体に対するメンタルケア力をアピールするものとなり得たことを明らかにしている。従来、1930年代の日系二世によるアメリカ化運動に関する研究では、JACLを主体とした日系市民の公民権拡大に象徴されるように、政治活動にのみ注目し、二世女性による文化活動が等閑視されていたことを考えると、本研究は新視点を提示するものとなっている。 |
キーワード1 | リトルトーキョー |
キーワード2 | 日系二世 |
キーワード3 | 二世ウィーク |
キーワード4 | アメリカ化運動 |
キーワード5 | 日系二世女性 |
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