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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 吉田 亮 |
タイトル | 第二次世界大戦における日系二世のアメリカ化?戦争花嫁を事例に(1945年?1955年)? |
内容 | 日系人は第二次世界大戦を理由に、アメリカ軍からの強制立ち退き命令を1942年に受け、家や土地など、殆どの財産を失った。更に、戦後は、収容所で失われた3年間と差別を乗り越えるためにも自らの立場をアメリカ社会で強めようとしていたことが言える。同時期に登場した女性の移民集団として「戦争花嫁」が挙げられ、無知で苦労をせず、軍関係の男性との恋愛結婚を得てアメリカ社会へと渡ってきた存在として理解する日系人が多かった。本稿では特に、日系二世がアメリカ・カリフォルニア・ロスアンゼルスの月刊誌であるThe Pacific Citizenを分析し、戦争花嫁に関する記事を比較することによってアメリカ化運動を捉え直すことに焦点を当てた。そこで、日系二世は、非日系男性との差異化を図ることによって、日系男性の成功像のモデルを示し、アメリカ化の理想像を提示したことを明らかにした。 |
講評 | 「第二次世界大戦後における日系二世のアメリカ化運動?戦争花嫁を事例に(1945~1955年)?」は、戦争花嫁を、戦後の日系二世によるアメリカ化ストラテジーと関連づけ、その積極的な意味合いを明らかにしている。特に、カップルの人種別組み合わせに着目し、夫が日系二世であるカップルを、夫がヨーロッパ系である場合以上に、理想的なアメリカ市民像の体現形態として称賛することが、二世全体にポディティブな心理的効果をもたらすことを明らかにしている。従来、戦後の日系二世によるアメリカ化運動に関する研究が、JACLの政治活動のみに焦点を当て、カップル観など文化的宣伝活動を軽視してきたことを考えると、本研究の意義は大きい。 |
キーワード1 | 日系二世 |
キーワード2 | アメリカ化 |
キーワード3 | 戦争花嫁 |
キーワード4 | 異人種間結婚 |
キーワード5 | 日系男性 |
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