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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 木原 活信 |
タイトル | 震災被災地における被災者の自殺について―兵庫県南部地震と東北太平洋沖地震の仮設住宅入居者の自殺に関する比較― |
内容 | 2011年に発生した東北太平洋沖地震では,兵庫県南部地震以降の災害・復興の経験から,応急仮設住宅は,震災前のコミュニティを重視した入居方法である.これによって被災者の自殺率は兵庫県南部地震よりも低くなることが予想されたため, 現地でアンケート調査を実施した.この調査で明らかになった論点について検証をおこなった.結果,現在は,コミュニティが形成され,兵庫県南部地震と比べ, 震災関連自殺は,増加していない.しかし,復興が長期間に及ぶと,今後,自殺率の増加が予見できた. また,現在進められている復旧・復興への過程で, コミュニティが形成されていても被災者が望んでいないような街づくりを進めていることが被災者の孤独や不安の増大等につながり,自殺率に大きく関わる危険性があった.被災者の自殺は,物や経済の復興以上に精神的復興がいかに重要で,かつ心の復興があってこそ,物や経済の復興につながることも浮き彫りになった. |
講評 | 卒業論文の講評であるが、テーマ設定は、僕の方針で各自が考えるということ、これが大前提である。その目的は、テーマを自ら見出し探求することにこそ、大きな意義があると考えるからである。今年もテーマを各自、よく練って考えたと思う。その結果、今年もテーマとして、幅が広く、障害児・者(発達障害含む)、高齢(施設の統合含む)、児童(里親、母子)、性的虐待、依存症、犯罪問題、地域の諸課題、多文化ソーシャルワーク、ドミニカの福祉という国際的な福祉課題まで多種多様であったが、各自鋭い問題意識をもってユニークなテーマに取り組めたと思う。それは評価できる。 内容としては、各自、自分の問題意識をもとに、テーマを自ら見つけ、自分がやりたいことをやったのであるが、その問題意識の深さ、自分自身との距離、そしてその取り組みへの準備と時間のかけ方や、とりくみに早くからできた人と、遅かった人では、その結果にそのままあらわれたところがあるように思う。 全体として、自らの問題意識をなんとか必死で活字にしようというまではよかったと思う。最後まで提出にかなり苦労した人もいたが、早くから論文にとりくみ、明確な主張をして納得のいく卒論を書き上げることができた人もいた。実際、見事に成功した論文も散見された。なかには、大学院の修士論文に匹敵するような迫力ある論説もあった。総じていえば、皆、各自、それなりによくがんばったと思う。お疲れ様。 |
キーワード1 | 自殺 |
キーワード2 | 災害関連死 |
キーワード3 | 仮設住宅 |
キーワード4 | 復興 |
キーワード5 | コミュニティ |
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