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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 木原 活信 |
タイトル | 発達障害を抱える人の就労支援について―“溜め”のある社会への提言― |
内容 | 2013年5月にDSM-5が公表され、発達障害に関する大きな改訂がおこなわれるなど、発達障害者をとりまく状況は日々変化している。発達障害者支援において早期発見・早期対応が叫ばれているが、知的障害を伴わない発達障害は早期に発見することが非常に難しく、中途診断者と呼ばれる人が多い。また、現在であっても診断はされていないがその傾向が強い人や、診断がついている障害者でありながら障害者支援や福祉にアクセスできていない「グレーゾーン」と呼ばれる人たちが多く存在している。このような人々が直面する困難の一つに就労がある。本研究では、まず就労に関わる発達障害者の生きづらさとして、社会資源へうまくつながることのできない現状と、その背景に福祉と労働の狭間が存在していることを明らかにした。その上で、発達障害の有無にかかわらず、だれもが生きやすく、社会参加できる社会として、“溜め”のある社会をつくることを提言した。 |
講評 | 卒業論文の講評であるが、テーマ設定は、僕の方針で各自が考えるということ、これが大前提である。その目的は、テーマを自ら見出し探求することにこそ、大きな意義があると考えるからである。今年もテーマを各自、よく練って考えたと思う。その結果、今年もテーマとして、幅が広く、障害児・者(発達障害含む)、高齢(施設の統合含む)、児童(里親、母子)、性的虐待、依存症、犯罪問題、地域の諸課題、多文化ソーシャルワーク、ドミニカの福祉という国際的な福祉課題まで多種多様であったが、各自鋭い問題意識をもってユニークなテーマに取り組めたと思う。それは評価できる。 内容としては、各自、自分の問題意識をもとに、テーマを自ら見つけ、自分がやりたいことをやったのであるが、その問題意識の深さ、自分自身との距離、そしてその取り組みへの準備と時間のかけ方や、とりくみに早くからできた人と、遅かった人では、その結果にそのままあらわれたところがあるように思う。 全体として、自らの問題意識をなんとか必死で活字にしようというまではよかったと思う。最後まで提出にかなり苦労した人もいたが、早くから論文にとりくみ、明確な主張をして納得のいく卒論を書き上げることができた人もいた。実際、見事に成功した論文も散見された。なかには、大学院の修士論文に匹敵するような迫力ある論説もあった。総じていえば、皆、各自、それなりによくがんばったと思う。お疲れ様。 |
キーワード1 | 発達障害 |
キーワード2 | 就労 |
キーワード3 | “溜め”のある社会 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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