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学科 社会福祉学科
年度 2008
ゼミ名 Martha MENSENDIEK
タイトル 老人の安楽死問題 ―死が迫った末期状態ではない老人の延命を取りやめることは許されるか―
内容  人が高齢になって病気で倒れると、寝たきりでなにも話せず食事も排泄も自力ではできなくなり、人口栄養をたよりに生きるしかない状況に置かれることがありうる。そんななかで家族などがそのような姿を見かねて、人口栄養チューブや必要不可欠な治療を中断し、老人を死なせる例がある。それがいわゆる「消極的安楽死」である。
 本論文では、自力で生きることができず、意思の疎通も不可能になった老人を、末期状態ではないときに「安楽死」させることは許されるか、という問いを扱い、それは許されないと主張する。そのためにまず、延命措置の取りやめを認める条件と、この問題が起こってきた背景をまとめる(第Ⅰ章)。次いで、患者の自己決定権の根拠、「安楽死」の実施に末期状態であることを要する理由を考える(第Ⅱ章)。そして、主張を補強するために「安楽死」に賛成する根拠として考えられる議論に反論を試みるとともに、「安楽死」に反対する議論を行う(第Ⅲ章)。
講評 今年度は本ゼミらしいテーマが目立った。性やジェンダーに関連するテーマや、マイノリティ、ホームレスや薬物依存者のように社会的に排除されがちな人たちへの援助といったテーマが多かった。一人一人、自分の問題意識を表現することができ、自分のテーマについてまとめ、大学の集大成を仕上げた。しかし、一部の人は卒論に取り組むのが遅すぎて、充分に能力を発揮することができなかった。やはり早くから論文執筆に取り組んだ人の方が優れた卒論を仕上げることができた。
キーワード1 老人
キーワード2 消極的安楽死
キーワード3 倫理
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