詳細 | |
---|---|
学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 浦坂 純子 |
タイトル | 女性のキャリア形成継続のための転勤施策 -勤務地限定正社員としてではなく、正社員としての多様な働き方を目指して- |
内容 | 本来、企業における従来型の転勤(勤務地の変更)は、適材適所の実現や人材育成の一環として講じられる措置であり、就労者のキャリア形成を阻むものではないが、既婚女性にとってはそうなり兼ねない。というのも、依然として「妻は家庭を守り夫が稼ぐ」という根強い考え方があるからである。実際、女性の退職理由のうち9.7%が「夫の勤務地・転勤の問題で継続困難」であるにもかかわらず、産前産後休業や育児休業を設けていても「勤務地変更制度」を設けている企業は少ない。 そこで、現在推進されているのが「限定正社員」である。女性の活躍を期待して導入されているが、「勤務地限定正社員」は、他の労働時間限定正社員や職種限定正社員に比べて昇進や昇格に上限があることが分かった。このことから、正社員、限定正社員、非正社員とそれぞれ枠を創り、働き方を画一化してしまうのではなく、個人の事情に合わせた正社員としての多様な働き方を目指していくべきであるという結論に至った。そのためにも、勤務地変更制度の導入は必要不可欠であると考える。 |
講評 | 自由に働きづらい事情を抱える人にとって、きめ細かい社員区分に基づく処遇は望ましいことであり、そちらに向かう流れが優勢である中で、「企業側が“配慮”という努力を怠ってしまう」ことを危惧した分析視角は目新しい。聞きとり調査に基づいて丁寧に論じられており、何事も制度化してしまうことの負の側面に気付かされる。 |
キーワード1 | 女性 |
キーワード2 | 離職率 |
キーワード3 | 転勤 |
キーワード4 | 勤務地限定正社員 |
キーワード5 | 正社員 |
戻 る |