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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 冨田 安信 |
タイトル | 「承認」と「叱咤」のモチベーション管理?太田肇教授の著書から学ぶ? |
内容 | 成果主義や能力主義の限界を迎え、太田は人が何によって動機づけられるのかという本質的な問いかけから出発し、人間の持つ強い欲求である「承認欲求」の重要性に迫る。世界でみても、社会や人に認められることへの欲求が強い文化をもつ日本において、承認欲求が強い動機付けの力を発揮することを太田は実証分析を通じて明らかにした。承認が個人のモチベーションや仕事・組織への一体感、評価・処遇に対する満足度などを高めることを明らかにした。そして、太田は調査結果を踏まえて、承認をマネジメントに取り入れるための条件や、効果的な承認について言及している。太田が注目する承認とは逆の存在である叱咤が、承認の効果を及ばせない能力の低い労働者にとって有益であることや、叱咤も承認欲求を満たすことのできる行為の1つであることを明らかにした。 |
講評 | 女子学生が多かったこともあり、女性労働に関する論文が3本提出されました。女性が活躍する社会になるためには、女性が結婚・出産後も働き続けることのできる環境を整えることが重要です。3本ともそこに注目しました。働き続けようと思っていた女性が退職してしまう原因を分析した論文、企業内託児所の重要性に着目した論文、そして、コース別人事制度の現状と課題を分析した論文でした。 大学生の就職活動、若者の転職を取り上げた論文が4本と多かったのも今年度の特徴です。大学生の就職活動については、新卒一括採用の是非を論じた論文と「就活断層」に注目した論文でした。若者の転職については、それを適職さがし期間だとしてポジティブにとらえる論文と、技能形成が十分にできないとネガティブにとらえる論文が提出され、興味深く読みました。 日本企業の海外進出に関連する論文も2本ありました。海外勤務者の労働条件を分析した論文、円高・円安が海外進出と国内雇用に与える影響を分析した論文でした。日本でストライキがなくなった原因をテーマにした論文も、東南アジアに進出した日系企業でストライキが頻発する原因を分析する手掛かりになります。 承認がモチベーションに与える影響を論じた論文がありました。これは産業心理学・組織行動学の研究テーマであり、こうした分野の授業が産業関係学科にも必要です。企業スポーツ選手の人材育成について調査した論文は、産業関係調査実習での研究を発展させたものでした。卒業論文のいい書き方です。東日本大震災が地域雇用に与えた影響と雇用対策について書いた論文もありました。被災地に限らず、地域雇用もこれからの重要なテーマです。 |
キーワード1 | 承認欲求 |
キーワード2 | 叱咤 |
キーワード3 | モチベーション |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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