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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 冨田 安信 |
タイトル | 若者の労働意識と日本型雇用システム |
内容 | 「3年で3割。」近年、このような言葉をよく耳にする。この数字は新入社員の3割が3年以内に退職していること、就職しても早期に退職する傾向を意味している。若年層は興味や関心のある仕事を続けたいという専門職志向が強く、転職して複数の企業でキャリア形成することをいとわないと考える人が多い。専門職として、良い条件の他企業から誘いがあれば、それに応じて転職することは悪いことではないと思っている。そこで、就業行動と転職行動から若年層の労働意識と生活価値観を読み解くとともに、日本の雇用システム、人材育成方法において、若年時の転職にメリットがあるのかどうかを分析してみた。その結果、能力を身につけ一人前になるまでは、多少のことがあっても1つの企業で働き続ける必要があるという結論に達した。 |
講評 | 女子学生が多かったこともあり、女性労働に関する論文が3本提出されました。女性が活躍する社会になるためには、女性が結婚・出産後も働き続けることのできる環境を整えることが重要です。3本ともそこに注目しました。働き続けようと思っていた女性が退職してしまう原因を分析した論文、企業内託児所の重要性に着目した論文、そして、コース別人事制度の現状と課題を分析した論文でした。 大学生の就職活動、若者の転職を取り上げた論文が4本と多かったのも今年度の特徴です。大学生の就職活動については、新卒一括採用の是非を論じた論文と「就活断層」に注目した論文でした。若者の転職については、それを適職さがし期間だとしてポジティブにとらえる論文と、技能形成が十分にできないとネガティブにとらえる論文が提出され、興味深く読みました。 日本企業の海外進出に関連する論文も2本ありました。海外勤務者の労働条件を分析した論文、円高・円安が海外進出と国内雇用に与える影響を分析した論文でした。日本でストライキがなくなった原因をテーマにした論文も、東南アジアに進出した日系企業でストライキが頻発する原因を分析する手掛かりになります。 承認がモチベーションに与える影響を論じた論文がありました。これは産業心理学・組織行動学の研究テーマであり、こうした分野の授業が産業関係学科にも必要です。企業スポーツ選手の人材育成について調査した論文は、産業関係調査実習での研究を発展させたものでした。卒業論文のいい書き方です。東日本大震災が地域雇用に与えた影響と雇用対策について書いた論文もありました。被災地に限らず、地域雇用もこれからの重要なテーマです。 |
キーワード1 | 若者の労働意識 |
キーワード2 | 専門職志向 |
キーワード3 | 転職 |
キーワード4 | 日本型雇用システム |
キーワード5 | |
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