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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 冨田 安信 |
タイトル | 海外勤務の実態と価値 |
内容 | 日本企業の海外直接投資は年々増加しており、それにともない海外派遣勤務者数も増加している。この増加は今後さらに拡大していくものと思われる。日本企業における「海外勤務」は、国内での配転・出向と同様のものとして扱われているが、長期の海外勤務者は、日本の労働基準法の適用外である。また、労働時間に関しては国内の規定と海外派遣先の規程が混在している複雑な様相を呈しており、賃金に関してはハードシップ手当をはじめとした各種手当が存在している。海外勤務中の従業員の実態は、地域によってかなり異なっており、北米・ヨーロッパ・オセアニアなどの先進国は人気が高く、中近東・アフリカ・中国など、病気やテロの危険性がある地域は希望者が少ない。今後も拡大していく日本企業の海外投資を考えても、海外勤務の経験は、現在の企業でのキャリアアップに大いに役立つだけでなく、転職市場でも海外勤務者へのニーズも高まってきている。 |
講評 | 女子学生が多かったこともあり、女性労働に関する論文が3本提出されました。女性が活躍する社会になるためには、女性が結婚・出産後も働き続けることのできる環境を整えることが重要です。3本ともそこに注目しました。働き続けようと思っていた女性が退職してしまう原因を分析した論文、企業内託児所の重要性に着目した論文、そして、コース別人事制度の現状と課題を分析した論文でした。 大学生の就職活動、若者の転職を取り上げた論文が4本と多かったのも今年度の特徴です。大学生の就職活動については、新卒一括採用の是非を論じた論文と「就活断層」に注目した論文でした。若者の転職については、それを適職さがし期間だとしてポジティブにとらえる論文と、技能形成が十分にできないとネガティブにとらえる論文が提出され、興味深く読みました。 日本企業の海外進出に関連する論文も2本ありました。海外勤務者の労働条件を分析した論文、円高・円安が海外進出と国内雇用に与える影響を分析した論文でした。日本でストライキがなくなった原因をテーマにした論文も、東南アジアに進出した日系企業でストライキが頻発する原因を分析する手掛かりになります。 承認がモチベーションに与える影響を論じた論文がありました。これは産業心理学・組織行動学の研究テーマであり、こうした分野の授業が産業関係学科にも必要です。企業スポーツ選手の人材育成について調査した論文は、産業関係調査実習での研究を発展させたものでした。卒業論文のいい書き方です。東日本大震災が地域雇用に与えた影響と雇用対策について書いた論文もありました。被災地に限らず、地域雇用もこれからの重要なテーマです。 |
キーワード1 | 労働基準法の適用範囲 |
キーワード2 | ハードシップ手当 |
キーワード3 | 転職市場での価値 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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