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学科 産業関係学科
年度 2014
ゼミ名 冨田 安信
タイトル 日本におけるストライキの存在意義
内容  現在の日本においてストライキはほとんど行われない。労働者に認められた権利であるストライキはこのままなくなっていいのだろうか。かつてあれほど行われていたストライキが、ほとんどなくなったのはなぜなのか。日本においてストライキが減少した原因を考察し、あらためてストライキの意義について述べていく。労働組合の構造やストライキの歴史を考察していくと、日本でストライキはなくなった原因として、日本の企業別労働組合の特質、労使協議の向上が挙げられる。ストライキをしなくても労働条件、労働環境の改善がなされ、経営側も労働組合がストライキをしなくてもよい環境をつくることができた。しかし、団体交渉の最後の手段であるストライキは必要であり、労働者の武器であるストライキを次の世代に伝承していくことは労働者にとって重要である。
講評  女子学生が多かったこともあり、女性労働に関する論文が3本提出されました。女性が活躍する社会になるためには、女性が結婚・出産後も働き続けることのできる環境を整えることが重要です。3本ともそこに注目しました。働き続けようと思っていた女性が退職してしまう原因を分析した論文、企業内託児所の重要性に着目した論文、そして、コース別人事制度の現状と課題を分析した論文でした。
 大学生の就職活動、若者の転職を取り上げた論文が4本と多かったのも今年度の特徴です。大学生の就職活動については、新卒一括採用の是非を論じた論文と「就活断層」に注目した論文でした。若者の転職については、それを適職さがし期間だとしてポジティブにとらえる論文と、技能形成が十分にできないとネガティブにとらえる論文が提出され、興味深く読みました。
 日本企業の海外進出に関連する論文も2本ありました。海外勤務者の労働条件を分析した論文、円高・円安が海外進出と国内雇用に与える影響を分析した論文でした。日本でストライキがなくなった原因をテーマにした論文も、東南アジアに進出した日系企業でストライキが頻発する原因を分析する手掛かりになります。
 承認がモチベーションに与える影響を論じた論文がありました。これは産業心理学・組織行動学の研究テーマであり、こうした分野の授業が産業関係学科にも必要です。企業スポーツ選手の人材育成について調査した論文は、産業関係調査実習での研究を発展させたものでした。卒業論文のいい書き方です。東日本大震災が地域雇用に与えた影響と雇用対策について書いた論文もありました。被災地に限らず、地域雇用もこれからの重要なテーマです。
キーワード1 ストライキ
キーワード2 企業別労働組合
キーワード3 組織率低下
キーワード4 労使協議制
キーワード5  
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