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学科 メディア学科
年度 2014
ゼミ名 河崎 吉紀
タイトル 風評被害に関する言説分析 『-美味しんぼ鼻血騒動から考える-』
内容 小学館発行『ビッグコミックスピリッツ』2014年22・23合併号に掲載された『美味しんぼ 第604話 福島の真実 その22』において、新聞記者である登場人物らが東京電力福島第一原子力発電所(以下、福島第一原発)に取材に赴き、その後原因不明の鼻血を出し体調不良を訴える表現や、実在する前福島県双葉町町長の井戸川克隆の「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです。」といった発言が描写された。これに対し読者側、双葉町及びその他福島県民や、前環境大臣・石原伸晃や、被災地の震災がれきや廃棄物処理をしていた大阪市の市長・橋下徹などから「風評被害を助長する内容ではないか」との抗議が上がり波紋を呼んだ。この論文では、風評被害に関する言説とこの鼻血騒動を取り上げた新聞・雑誌記事を分析し、鼻血描写が「風評被害を助長する要因」であるか否かを考察したことで、『美味しんぼ』は風評被害を助長したのではなく、被害の根源である原発事故への危険視とそれに伴う消費者の回避行動のきっかけに過ぎなかったとの結論に至った。
講評 個人的な興味や関心を普遍性をもつ研究テーマに改め、先行研究を整理し、調査によって発見または検証が行われたことを評価する。

キーワード1 原発
キーワード2 マンガ
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