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学科 | メディア学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 渡辺 武達 |
タイトル | 大河ドラマの時代考証~『平清盛』の装束を研究して~ |
内容 | 多くの人に親しまれる大河ドラマを研究題材に選ぶことで、純粋に装束とメディアの描かれ方を考えることが出来ると考えた。特に史実に忠実だと言われた2012年NHK大河ドラマ『平清盛』を通して、女房装束がどれほど忠実に描かれているのかを史実に基づいて考察し、大河ドラマの立ち位置をふまえた上で、なぜ誤った描かれ方がなされるのか、今後、装束などの平安風俗を正しく後世に伝えていくために、テレビでの時代ドラマを検証した。しかし大河ドラマの立ち位置を考えると、大河ドラマの風俗の表現が誤っているのは、大河ドラマが「ドラマ」つまり「フィクション」である限り、ストーリーや演出が主で、時代考証はドラマのリアリティーを出す役目を担っているにすぎないという側面があった。とはいえ、装束はストーリーや演出を邪魔することがない。同時にその装束に誤りがあるということは、TPOや地位をあらわすために用いられていたのに、背景を理解しないままに、見栄えや美しさを優先してしまった結果だと思われる。これは裏を返せば、考証が忠実に行われれば、より史実に忠実な装束の画をとる余地があるということだ。平安風俗の正確な文化の継承には視覚的媒体は必要不可欠であり、「歴史」ドラマである以上、史実の重視は大切であり、ストーリーと史実のおりあいをつけながら、正しい知識を持っている人が時代考証をしていかなければ、伝統の継承は難しい。 |
講評 | 大河ドラマはNHKの看板番組であると同時に潤沢な予算を割り当てられ、民放の同種ドラマとは違う次元の制作が可能である。そのため。民放の「時代劇」が時代考証ではなく「活劇」部分に力を入れザルを得なくてもNHKは国民から徴収する受信料でいい加減な番組作りをすることは許されない。筆者は葵祭りの衣装を製作する家に生まれ、小さいときからその意味をかみしめ、そうした衣装がどのように継承されてきたかを体験的情報として知っている。本論文はその環境と筆者自身の熱心な観察から生まれ、他の学生にはまねのできない指摘を多く含む優れたものであり、メディア学科卒業論文として高く評価できる。 |
キーワード1 | 時代考証 |
キーワード2 | 装束 |
キーワード3 | 大河ドラマ |
キーワード4 | 平清盛 |
キーワード5 | 平安文化 |
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