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学科 教育文化学科
年度 2014
ゼミ名 中川 吉晴
タイトル from gospel to Gospel――人間を解放に導くひとつのプロセス――
内容  自らがゴスペルによって解放に導かれた人間の一人であり、これが学術的にも例証できるものであることを第二章第三章の考察を通して明らかにしていく(第1章)。次に、ゴスペル音楽の変容を「黒人霊歌」「ゴスペル」「フリーダム・ソング」の三段階を踏んで論じている。その際、ゴスペル音楽の背景であるアメリカ社会を紹介する。それは、人種を超えて共有されゴスペルによって解放されたのは黒人だけではなかったということを提示している(第2章)。次いで、ジェイムズ・ハル・コーンの黒人の神学における黒人性の解釈と、アメリカ研究における類型論的解釈を用いて、ゴスペルシンガーとして現代を生きる黒人女性の話を検証する。これによって、時代や地域を超えてもゴスペルを歌うことが人間の解放に機能するのだということを明らかにする(第3章)。最後に、第一章で開示したライフヒストリーを人間が解放に至るプロセスという観点から再解釈する。そうすることで、なぜゴスペルによって人が解放されるのか、その理由を明らかにしている。
講評 本論文は、みずからのゴスペル体験をふまえて、ゴスペルの歴史とその本質を問い、黒人神学の観点から、ゴスペルの解放的機能を論じたものであり、実存的な内容の論考となっている。
キーワード1 ゴスペル
キーワード2 ジェイムズ・ハル・コーン
キーワード3 解放の神学
キーワード4 黒人の神学
キーワード5 アメリカ
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