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学科 教育文化学科
年度 2014
ゼミ名 中川 吉晴
タイトル グルジェフの人間形成論―「第四の道」における「私」について
内容  本論文の目的は、G. I. グルジェフが「探究の旅」を経て提示した「第四の道」に着目し、そこにおける「私」の存在のあり方を探ることである。本論文では、まず、現代の〈精神のゆくえ〉に関する注目と結び付けて、グルジェフ並びに「第四の道」を論じる意義を明確にした。第一章では、グルジェフの半生を概観し、彼が見出した人間の特徴を明らかにしている。第二章では、伝統的な宗教の道と「第四の道」を比較した上で、「ワーク」と呼ばれる実践的な教えについて考察し、「私」という意識の成立について論じている。第三章では、「瞑想的身体」というキーワードに基づいて、グルジェフ・ワークをはじめとする現代的な行の多様性について言及している。ワークの一つの特徴である「日常性」を論じるにあたっては、禅を参考にした。最後に、現代的な行における「私」の成立と人間形成の関連について考察している。
講評 本論文は、神秘思想家グルジェフのいう第四の道、自己観察や自己想起にもとづくワークを論じた上で、人間の実存変容にかかわる宗教的な過渡儀礼と日常性におけるワークの違いを論じている。文献研究、議論の完成度において秀逸な論文である。
キーワード1 G. I. グルジェフ
キーワード2 「第四の道」
キーワード3 自己変容
キーワード4 修行
キーワード5
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