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学科 | 社会学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | コスプレイヤーズ・コミュニティ におけるテンポラリーなネットワークとその規範意識 |
内容 | 本稿はコスプレイヤーたちの社会に存在するネットワーク、規範意識などを明らかにしながら、それらがいったい何によるものなのか、また彼らの社会においてどういった機能を果たしているのかを、コスプレイベントへの参与観察および現役コスプレイヤー30名へのインタビューを用いながら考察することを目的としたものである。調査した結果、彼らの持つ規範意識は(1)一般人に対する規範意識(2)他コスプレイヤーに対する規範意識(3)撮影施設に対する規範意識の大きく3つに分類され、その中で彼らがもっとも強く意識するのはコスプレイヤーではない一般人に対しての規範であることがわかった。こうした規範意識はコスプレイヤー同士の連帯を形成・維持する機能を持ち、さらにそうした規範意識や、コスプレイヤーを引退する、「あがる」といったコスプレイヤーに特徴的な傾向は、彼らのテンポラリーなネットワークに影響を受けていることを示す結果となった。 |
講評 | いわゆる「オタク」文化のなかでも、コスプレは、フィクションの世界をベースとしながらも、外のオフラインの場で、自らの外見そのものを変化させて表にさらし、見ず知らずの人も含めた対面的な関係を一時的であれ形成するという点に特徴がある。本研究は、そのコスプレという「一人ではできない趣味」の共同体に入り込み、30人もの人にインタビューをしながら、人のつながりの特徴、規範意識の諸相、そして趣味活動を終えること(「あがる」)の意味までをも解明した労作である。そこからは、職場や家などとは別空間において、一時的で弱いながらも広くて多様な連帯を形成し維持するための作法とでもいうべきものが見いだされており、現代社会におけるネットワークのあり方として興味深い。 |
キーワード1 | コスプレ |
キーワード2 | ネットワーク |
キーワード3 | 規範意識 |
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