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学科 | 社会学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | 「小学校道徳教育の意義と変遷 ―過去・現在・未来で必要な道徳教育とは何か―」 |
内容 | 昨今、モラルの欠如やいじめ問題、新たな道徳観の必要性などが取り沙汰されている。人々の道徳観の基礎を作る小学校での道徳教育は、時代に応じ様々な変化を遂げてきたが、その変化の中にこそ、現在の問題を解く糸口があるのではないか。戦前戦後の道徳の歴史を先行研究から見るとともに、道徳指導要領の誕生から現在までの変遷、実際に使用されてきた教材の50年間の内容調査を、独自の分類に則って行い、考察を加えた。その中から、変化する道徳教育の中で残り続ける一定の価値観を挙げ、また、社会に応じた変化の原因や、一方で社会を変化させた道徳教育の存在を読み解く。そこから、政府の提唱する、道徳の「特別の教科」化の是非に触れ、グローバル化や情報化の進む現代を生き抜くために必要な道徳観と、多様な価値観を受け容れる柔軟性の重要さを論じている。 |
講評 | 社会学は道徳科学として始まった学問なので、社会学そのものというべき論文である。この論文の優れた点は、道徳教育の歴史を丹念にたどるだけでなく、著者が実際に地元の資料館で昔の道徳の指導要領や小学生当時に使った教科書や教材を見つけ出し、その内容の変化を分析したことである。著者は道徳教育が時代によって大きく変化してきたことを明らかにしながら、ひとつの道徳を教えるのではなく、様々な価値観にふれ理解するための機会としての道徳教育を最後に提唱している。これはとても良いアイデアだと思うが、それは教科教育だけでなく、様々な体験(失敗や挫折も含めて)からも学ぶべきだろう。 |
キーワード1 | 小学校道徳 |
キーワード2 | 歴史的変遷 |
キーワード3 | 学習指導要領 |
キーワード4 | 教材研究 |
キーワード5 | |
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