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学科 | 社会学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | 「高校種別ごとにみるスクールカーストの要因―インタビュー調査を通じて―」 |
内容 | 女性は男性より格付けを行いやすいのだろうか。また高校生活にスクールカーストは存在するのか、その要因は何なのかをインタビュー調査によって分析した。いじめの原因ともされてきた教室内での立場の強弱は何をもって決められ、どのように認識されていくのか。公立、私立、共学、女子校の高校種別毎に大学4年生へのインタビューを行った。 高校毎に強い立場にある生徒の要因が似かより、関西圏とその他で地域による差異もみられると仮定していたが、要因は高校種別ではなく校風によって多少異なる程度であり、地域の特色もみられなかった。高校は受験をして入学する生徒が多いこともあり、ある程度同じ資質を持つ者が多いが故にスクールカーストはほとんど存在しないという結論に至った。 そして今回立場の強弱の要因に共通点を見つけることはできなかったが、今後さらなるSNSの普及に伴い、ネット上で自分をうまく演出できる人が格付けの上位となる新しいカーストが生まれていくのではないだろうか。 |
講評 | いかなる社会や集団も序列や差異などの構造をもっている。子供から大人になるにつれ、その中での自分の位置(アイデンティティ)が定まっていく。古い規範が薄れて、学歴や貧富の差も個人の能力で決まる割合が高まるとすれば、半面でそれは良いことだろうが、多くの人に「自分探し」の長い旅を強いることになる。格差社会の中で早々と立ち位置を決めてしまう男子学生に比べて、格付けの迷路の中でストレスを抱える女子が増えているのかなと感じる。スクールカーストとは巧みな造語だが、この論文で明らかになったように、事態はそれほど単純ではない。考察の入り口で終わってしまったことが悔やまれる。 |
キーワード1 | 人間関係 |
キーワード2 | スクールカースト |
キーワード3 | 高校生 |
キーワード4 | 女性 |
キーワード5 | |
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