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学科 | 社会学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 尾嶋 史章 |
タイトル | ワーキングプアとは何か―その実態と生活保護の検討を通して― |
内容 | ワーキングプアは働く貧困層と言われている。勤労意欲を持って一生懸命に働いても貧困である状態を示すものとして、ここ数年マスメディアを中心に多用されていた概念である。ワーキングプアに関する研究は数多く存在するが、それを明確に定義した研究は未だなされていない。 そこで本稿ではその実例と生活保護の観点を中心にワーキングプアを捉え、考察を試みた。その結果、貧困ラインを設定して一概にワーキングプアを定義するのではなく、世帯の可処分所得を用いてワーキングプアを下からワーキングプア緊急要保護層、ワーキング要保護層、ワーキングプア・ボーダーライン層の三層に分類し、概念化を行った。さらに、この概念を用いて厚生労働省の国民生活基礎調査の統計データの分析し、ワーキングプアの考察を試みた。ワーキングプア世帯が抱える問題の多様性とその深刻さ、その規模の大きさから雇用のあり方や社会保障制度の見直しを促すものとなっている。 |
講評 | 最初にワーキングプアと考えられるいくつかのタイプの典型例を事例から紹介しているが、全体のバランスから見るとこの部分が長すぎて、後半の分析とのバランスが悪い。この論文で重要なのは、後半のワーキングプアの3分類間の差異や、ボーダーライン層からより下位の要保護層、緊急要保護層への移行が何をきっかけとして生じるのかという移行のプロセスである。この部分を中心に考察を進めると、論文としてのクオリティが高まったと考える。 |
キーワード1 | ワーキングプア |
キーワード2 | 生活保護 |
キーワード3 | 最低生活費 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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