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学科 | 社会学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 学歴別に見るインターネット利用とレジャー積極性との関係 |
内容 | 本稿はインターネット利用がレジャーに影響しているかを明らかにすることが目的である。対象者として、ブルデューを先駆者とする社会階層による趣味の違いの研究を参考に、低学歴者に注目した。低学歴者はインターネット利用率も低いが、たとえ利用してもインターネットから情報を得て日常生活に活かすことはないのではないか。そしてゲームや動画サイト等のインターネット自体の娯楽性をレジャーとすることで、外出や自己啓発を行うような積極的なレジャー活動を行わなくなると仮説を立てた。しかし分析結果は仮説に反し、低学歴者ほどインターネット利用とレジャーの積極性に強く関係が見られた。またその関係は低学歴者の中でも都市規模によって違い、各地でインターネット利用の意味が異なった。以上からレジャーは、インターネットを利用するか否かによる格差によって規定されることがわかり、また同じ社会階層である低学歴者内でもその格差が確認された。 |
講評 | この論文はピエール・ブルデューの社会階層とハビトゥスの関係についての議論に依拠し、レジャーとインターネットの利用の関係に社会階層の視点を入れて分析を進めている。方法はSSJDAから使用許諾を得たデータの二次分析によるものである。一般的な特徴として、インターネットの利用者は高所得者層、高学歴層に多く、レジャーに積極的であるのもこの層である。しかし、低学歴者層の中で、ある一定以上の年収に限定すると、インターネットを利用する人々は、していない人々より、レジャーに対して積極的であることが明らかになった。それは特に、中小規模都市に見られる傾向であることから、大卒者が少ない地域では高卒者が(大都市部の大卒者が行うような)ホワイトカラー業務を代替する可能性が高く、都市部の低学歴層に比べて、インターネット利用業務が多いのではないかと考察している。この研究はインターネット利用を通して、地方都市において低学歴層内でのレジャー積極性に格差があることを発見した。 |
キーワード1 | レジャー |
キーワード2 | インターネット |
キーワード3 | 社会階層 |
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