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学科 | 社会学科 |
年度 | 2014 |
ゼミ名 | 杉本 久未子 |
タイトル | ネット依存~現実世界とネットの中にあるもう一つの現実世界~ |
内容 | 近年、スマートフォンが普及したことによりインターネットはさらに身近なものとなった。それに伴い、ネット依存に陥る人は急増している。しかし、ネット依存に対する対策はまだまだ不十分であり、急速に発達しているネット空間において、かつてのネット依存に対するイメージはもはや古いものとなりつつある。TwitterのようなSNSは人との繋がりをより強固なものとし、LINEのようなメッセンジャーはもはやメールよりも頻繁に利用されている。 MMORPGというジャンルのオンラインゲームは仮想世界で同時に何千人という大人数でのプレイを可能にした。今までのような現実世界だけでなく、インターネット上でのコミュニケーションはかつての価値観とは違う新たな価値観を創りだす。ネット依存とは、インターネット依存というよりも、人とのネットワーク依存と言い換えた方が適切であると言っても過言ではないほど人間同士の繋がりが作用している。ネット依存の正体、それはインターネットそのものへの依存ではなく、根本にあるのは人との繋がりという部分が大きいのである。 |
講評 | スマホ時代のネット依存現象の具体例を示し、それを人々の新しいつながりという視点から分析した秀作である。筆者はネットを介する人々の関係(ネット社会)を実名でのコミュニケーションであるAタイプと匿名での関係であるBタイプに分け、それぞれの社会における人間関係の特色を明らかにしている。特にMMORPGでの人間関係から導き出された「親密な他者」(富田)の概念が興味深い。豊富な参与観察にもとづく分析は説得力がある。ネット社会に居場所や親密な関係を求める人々を生み出す現代社会への言及が欲しいと思うのは、遅れている世代の思いだろうか。 |
キーワード1 | ネット依存 |
キーワード2 | SNS |
キーワード3 | オンラインゲーム |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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