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学科 社会学科
年度 2015
ゼミ名 板垣 竜太
タイトル スポーツに侵入する自己啓発要素~サッカー選手の自己啓発書の社会的機能~
内容  自己啓発書は、近年の日本出版市場で特に人気のあるジャンルである。戦後から著名な文学者、経営者、コンサルタントなど、様々な社会的権威を持つ人々が刊行した書籍がベストセラーとなっていた。そして近年、そのジャンルに新たな書き手が登場している。
 それはスポーツ選手、中でもサッカー選手である。2011年にある書籍がミリオンセラーとなったのを皮切りに、続々とサッカー選手が自己啓発書を刊行している。本論では、先行研究から他の自己啓発書と同じ点、違う点を明らかにし、また読者がどのような反応をしているかを調査した。その結果、サッカー選手の書籍は、選手個人ではなく、チームとしての優勝や結果が書き手の権能を保持しており、また読者はスポーツ選手個人の競技に取り組むストイックさ、その選手の心の持ち方に主に感銘を受け、自らの日常生活に重ね合わせており、具体的なノウハウなどはあまり求めていないことが分かった。
講評 フォーカスを絞り込んで実際に調査を始めるのが遅く、完成は不可能だろうと思っていたが、得意分野に持ち込んで、奇跡的にも短期間でまとめあげた。その分、やはり粗雑さが目立つし、改善したらよくなると思える箇所は多々ある。だが、2008~15年のあいだにサッカー選手が書いた19冊の自己啓発書を一定の観点から横断的に分析することによって、それが個人化する現代社会のあり方と対応していることを論じた点において、何とか社会学的研究になっている。
キーワード1 サッカー
キーワード2 自己啓発
キーワード3 自己啓発
キーワード4  
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