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学科 | 社会学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | ヒーローと社会の関係性から見る「正義」 |
内容 | 現代社会における正義の認識と一般に正義を行使するはずのヒーローの役割とは何なの か。社会と人にどう影響を与えるのか。このような疑問から始まる本論文は、文字通り「正 義」と「ヒーロー」の二つを軸に日米との違いを交えながらその疑問に答えていく。二元 論を心理的に好む人間は、二つの要素に当てはまらない第三の要素を嫌い、理解しがたい 存在と認識しそれを嫌悪する。あらゆる事象を二元論に当てはめようとすることが「正義」 =正しいことだと認識してしまう。管理主義によるルールの遵守を志向する日本のヒーロ ー、その国民性や娯楽要素の強さから正義という認識の薄いアメコミのヒーロー。同じヒ ーローでありながらメディアとしての役割は違う。「正義」には様々な捉え方がある中で現 実社会の正義と、漫画アニメ特にヒーローものの正義には大きな乖離がある。空想の中の 二元論をそのまま当てはめ他をないがしろにするような正義に感化され本当に行使するの は現実ではありえないものであり、真に認識すべきはロールズのいうフェアさを重視した 「公正としての正義」なのである。そして漫画アニメのヒーローものからも捉えるべき正義はそこにある。 |
講評 | コミックやアニメ上のヒーローから日米の違いを分析しようとした論文である。実際の社会とアニメの正義とではねじれがあるという指摘が面白かった。社会で実現できそうにないことを想像上のヒーローに実現させようとしていることではないだろうか。好き勝手にふるまうアメリカのヒーローを見ると、自由と言いながら、ルールにがんじがらめの窮屈な社会がアメリカなのかもしれない。 |
キーワード1 | 正義 |
キーワード2 | ヒーロー |
キーワード3 | アメリカン・コミック |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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