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学科 | 社会学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 小林 久高 |
タイトル | 青年期の挫折経験過程 ― 傷を癒せない者たちの悲劇 ― |
内容 | 一般的に、「挫折」はネガティブな意味として用いられる言葉である。しかし近年は、プロの経営者やスポーツ選手などの成功の陰には挫折がもはや必須条件となっており、挫折は自己の成長へと導くチャンスとしてポジティブに捉えようとする風潮が見られる。一方で、中には挫折を機に心を病んでしまう人もいることから、もう少し挫折自体を慎重に検討する必要があると感じた。 挫折は人生の危機的状況をもたらすものであり、それを乗り越えるにはかなりのエネルギーが必要となる。そのカギを握るのが「希望」だ。これは、エリクソンの発達段階論における青年期の発達課題であるアイデンティティの確立の結果、獲得することができる。希望を持つことで、将来への明るい見通しができ、挫折経験過程においては“自信の回復”にも繋げることができるのだ。 しかし、希望を抱けない者の多くは、挫折を自己の成長には導きにくい。それは、幼少期からの複雑な家庭環境やトラウマなどによって歪められたアイデンティティ形成や他者からの支えが非常に少ないということが挙げられる。また、自身の問題を他者や社会のせいにするなど、なかなか自己と向き合わない点もみられた。 |
講評 | 青年期の挫折経験がどんな負の効果をもたらすのかということについて検討した論文。社会心理学の先行研究の紹介の後にあるドキュメント分析はなかなか面白い。 |
キーワード1 | 青年期 |
キーワード2 | 挫折 |
キーワード3 | アイデンティティ |
キーワード4 | 希望 |
キーワード5 | |
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