詳細
学科 社会学科
年度 2015
ゼミ名 小林 久高
タイトル 癒しの場としての公衆浴場の価値
内容  公衆浴場は、人々が入浴という共通の行為を通じて、同じ空間・同じ時間を過ごす一つのコミュニティである。本論文は公衆浴場に着目し、現代における公衆浴場の利用目的と過ごし方、若者の心境に基づいた今後の公衆浴場のあり方を、参与観察やインタビュー調査によって検討する。調査の結果、常連客には、くつろぎを重視するリラックス型と健康維持や体力向上に努めるスポーツ型、他者との交流を求める社交場型がいることが明らかになり、彼女たちと公衆浴場をつないでいるのは「癒し」であることが分かった。常連客同士のつながりにおいては、公衆浴場特有の物理的・心理的な開放感と、ある程度の匿名性がそれをより強めているのだと考えられる。
 公衆浴場は利用者の減少を理由に施設数が減っているのが現状であり、そこには公衆浴場を利用しない若者ならではの癒しの特徴が関係している。若者の需要を考慮すると、今後の公衆浴場は、庶民的な空間であるよりも、リラクゼーションに特化した施設になっていく必要があると言える。
講評 観察とインタビューをもとにした論文。観察地の状況がうまく記述されている。提示されている図式はうまくまとまっている。もう少し深く広い考察があればもっと面白くなったのにと思う。
キーワード1 公衆浴場
キーワード2 癒し
キーワード3 つながり
キーワード4  
キーワード5  
戻 る
Copyright (C) Doshisha University All Rights Reserved.