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学科 社会学科
年度 2015
ゼミ名 小林 久高
タイトル 現代日本人の縁意識
内容  本稿は、普段何気なく使っているが、実体が曖昧な「縁」という概念について、その輪郭を少しでも明らかにすることを目指したものである。先行研究の整理から、特に社会心理的なアプローチをとって、現代の人々が意識する「縁」はどのようなものかを探っている。
 仮説的ではあるが、「縁」の概念の理解の一助になることを期待し、次のようなことを提示している。宗教的背景の考察から、今日意識される「縁」は仏教と神道の双方から影響を受けて形成されたといえ、それは「合理的理解の範疇にないあらゆる事物とのつながり」である。そして、われわれの中では「縁」が意識と無意識の両方にまたがっており、その区別はあいまいである。意識する度合いはグラデーションのように変化しており、統計的データと体験談の分析から、個人の特徴や一定の特徴を有する経験が、変化に影響を与えているといえる。ただし、それらは「縁」を意識していく方向の要素である。
講評 日本人の「縁」という意識について検討した論文。概念の分析、質問紙調査データの計量分析、ドキュメントの分析がなされており、いずれもロジカルで説得的である。努力の跡が見える論文だ。
キーワード1
キーワード2 宗教
キーワード3 意識
キーワード4  
キーワード5  
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