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学科 | メディア学科 |
年度 | 2008 |
ゼミ名 | 浅野 健一 |
タイトル | 首相の靖国神社参拝問題とメディア ~ポスト小泉・消える靖国問題~ |
内容 | 福田康夫前首相が靖国神社に参拝しないことを明言してから、いわゆる「靖国問題」はすっかり議論されることはなくなってしまった。この論文では1985年の中曽根康弘首相時から現在における、消えゆく「靖国問題」と、そこに至るまでの変遷を、首相の靖国神社参拝問題に焦点を当て、朝日新聞・読売新聞の2大新聞から読み取り、比較していく。 そこで、市民が「靖国問題は終った」と感じるようになったのは、メディアの力が多大に働いているという仮説を立て、またそうであるならば、どのように終らせていったのか。時系列を追って論証した。結果、メディアは「靖国問題」=「外交問題」であると問題のすり替えを行い、参拝しなければ外交問題は起こらず、国益も損なわれない、よって靖国問題は終わったとの感覚を市民に植え付けてしまったという結論を得た。 しかし、市民は終ったと感じていても靖国神社は現在もなお、危険な思想と影響をそのままに、存在し続けている。「靖国問題」の真の終焉は、歴史の清算が行われるときである。 |
講評 | 浅野ゼミでは9人が卒業論文を完成させたが、いずれも力作であった。沖縄の米軍基地問題とメディアを取り上げた論文が二つあり、9・11事件とハリウッド映画の関係を論じた学生もいる。また、首相の靖国神社参拝問題がポスト小泉の時代においてメディアから消えたことを問題にした論文もある。環境問題におけるマスメディアの二面性を「公害」をキーワードに論じたり、JR脱線事故の刑事責任を報道が取り上げないことを追及したりした研究もある。いずれも、報道の自由は何のためにあるかを探り、ジャーナリズムが日本では近年ほとんど機能していないことを実証したレベルの高い成果である。 |
キーワード1 | 靖国 |
キーワード2 | 報道 |
キーワード3 | 首相参拝 |
キーワード4 | ポスト小泉 |
キーワード5 | メディア学 |
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